step4:命令を出そう
前に書いた、超カンタンスクリプトをもう一度見てみましょう。
picload "HSP3TTL.JPG"
1行目が画像ファイルを表示という意味なのかな ってぼんやりと想像できるでしょうか?? HSPでは、このように単語を使った命令文をスクリプトに書いていき、 それが1行目から順番に処理されるようになっています。 たとえば、
picload "HSP3TTL.JPG"
picload "ABC.BMP"
のように2行書いたとすると、1行目が実行され、次に2行目が実行されます。 2行目は、「ABC.BMP」という画像ファイルを読み込みます。 (この場合、この名前のファイルが「マイドキュメント」にないといけません)
「picload」のような作業をあらわす単語のことを「命令」、または 「ステートメント」と呼んでいます。また、命令といっしょにして使う 「"HSP3TTL.JPG"」の部分をパラメータと呼びます。 2行目の「stop」も命令の1つです。整理してみると、
命令(ステートメント)
|
パラメータ
|
意味
|
picload
|
ファイル名
|
画像ファイルを表示する
|
のようになります。 つまり「picload」という命令は、「画像ファイルを表示するよ」とい う指示を出すもので、パラメーターの「"HSP3TTL.JPG"」がそのファイ ル名になる、というわけ。HSPには、色々な機能を持った命令が用意さ れています。その多くは、パラメーターに数値や文字などを書いて細 かい指定をするようにできています。HSPでは、
- 命令 + パラメータで行なう作業の内容を指定する
- 命令とパラメータの間には、スペースが空いていること
ということを覚えておいてね。命令とパラメータの間には1つ以上のス ペースを空けるのも忘れないように。
picload "HSP3TTL.JPG"
のような書き方は正しいけど、
pic load "HSP3TTL.JPG"
picload"HSP3TTL.JPG"
のような書き方はダメです。エラーになっちゃいます。
でも、これだけじゃ面白くないので、もっともっと別の命令を使って スクリプトを書いてみましょう。 それでは、
命令(ステートメント)
|
パラメータ
|
意味
|
cls
|
0〜4の数値
|
画面をクリアする
|
mes
|
文字列
|
メッセージを表示する
|
という命令を使ってみましょう。「cls」という命令は、画面に表示さ れている内容をクリアしてきれいにします。パラメータで0〜4の数値を 指定することで、クリアする時の色を指定することができます。0なら 白、4なら黒といったぐあいです。 「mes」は、パラメータで指定した文字列を画面に表示させる命令です。 これらを使って、こんなスクリプトを書いてみましょう。
cls 0
mes "こんにちは、HSPです。"
mes "おしまい"
HSPスクリプトエディタで、「ファイル」メニューの「新規作成」を 選んで、何もない状態から書き始めます。さっきまで書いていた、2行 だけのスクリプトは迷わず消して、新しく書き始めましょう。 スクリプトを入力できたら、さっそくF5を押して実行してみましょう。
こんにちは、HSPです。
おしまい
という表示が画面に出たでしょうか?? 出ていない人は、どこかに入力ミスがあるはずです。出た人は、少し改 造してみて、さらに試してみましょう。
「cls」命令のパラメータを1にしてみたり、「mes」命令で表示する文 字列を変えてみるのもいいでしょう。さきほどの「picload」命令でも 言えることですが、パラメータに文字列、またはファイル名を指定する 時には、必ず「"(ダブルクォーテーション)」で両端を囲まなければな りません。これもHSPのルールなので、忘れないようにね。
これでなんとなくスクリプトがどういうものか、見えてきたかな? でもまだまだ入口にすぎません、 これからが本番だよ。