HSP : Hot Soup Processor ver3.7 / onion software 1997-2024(c)

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HGIMG4プログラミングガイド

  1. はじめに
  2. 動作環境
  3. 使用方法
  4. リソースフォルダについて
  5. DLLについての注意点
  6. 命令一覧(メイン)
  7. 命令一覧(オブジェクト操作)
  8. 命令一覧(補助)
  9. HGIMG4ランタイムの制限
  10. DirectX版ランタイムについて(New!)
  11. HSP3.6版との違い
  12. HGIMG3との違い
  13. 初期化と描画の方法
  14. 3D動作の概要
  15. 2D動作の概要
  16. 標準スプライトの使用について(New!)
  17. フォント表示
  18. オブジェクトのモード設定
  19. オブジェクトタイマー
  20. カメラの設定
  21. ライトの設定
  22. コリジョングループ設定と衝突検知(New!)
  23. レンダリンググループ設定
  24. 物理挙動の設定(New!)
  25. マテリアルの設定
  26. 3Dモデルデータの表示(New!)
  27. 3Dモデルデータのマテリアルについて
  28. マテリアルの変更(New!)
  29. 3Dモデルデータのライティング
  30. シーンの描画について
  31. 半透明オブジェクトの描画について(New!)
  32. オブジェクトのコアパラメーター
  33. オブジェクトのクローン
  34. 実数ベクトルサポート命令
  35. XYZの回転順番について
  36. フレームレートの取得
  37. アニメーションクリップの作成
  38. 2D描画時の独自シェーダー設定(New!)
  39. レンダリングバッファ
  40. イベントリスト
  41. ポストエフェクト(New!)
  42. UVオフセット/リピートの設定(New!)
  43. 自由な形状の作成
  44. 階層情報の取得(New!)
  45. 登録の限界数について(New!)
  46. カスタムシェーダーの使用について(New!)
  47. エラーログ
  48. 現バージョンでの注意点
  49. PACKFILEの対応について(New!)
  50. 著作権とライセンス(New!)
  51. Project Angleの著作権とライセンス
  52. プロ生ちゃんサンプルデータの著作権とライセンス

はじめに

HGIMG4は、Hot Soup Processor ver3.7以降とともに使用することで、画面の描画に関する様々な機能拡張を提供します。

動作環境

HGIMG4は、OpenGL版とDirectX9(angle)版を選択することができます。 OpenGL版は、Windows7以降で、OpenGLバージョン3.1以上がインストールされた環境で動作します。 DirectX9(angle)版は、Windows7以降で、DirectX9最新版のランタイムがインストールされた環境で動作します。 DirectX9(angle)版は、実行にあたって以下のDLLを必要とします。 (このDLLは、HSPインストールフォルダに付属しています。 ユーザーが製作したアプリケーションを配布する場合は、このDLLも配布する 必要があります)

これらのDLLは、OpenGL版を使用する場合は必要ありません。
HGIMG4は、以下のようなファイルで構成されています。

HGIMG4は、HSP3Dishの上位ランタイムと位置付けられています。 HSP3Dishの機能は内包した上で、高機能な描画機能を持っています。 通常のHSP3Dishのスクリプトを動作させることも可能です。 マルチプラットフォームとして、以下の環境をサポートしています。

Android、iOS環境では、HSP3Dishと同様のC++コード変換機能により ネイティブなコードを生成し、ストアアプリとしても登録が可能です。

使用方法

HGIMG4を使用したスクリプトを作成する場合には、スクリプトの先頭に

	#include "hgimg4.as"
	

という行を追加してください。
以上で、HSPの機能が拡張され、このリファレンスで説明をしている命令を 使用することができるようになります。
まず最初に、付属のサンプルスクリプトを実行してみてください。 拡張された機能の簡単な使用例を見ることができるはずです。 サンプルスクリプトは、HSPインストールフォルダ以下のsample/hgimg4、及びsample/pronama3d に用意されています。

リソースフォルダについて

HGIMG4では、3D描画使用時にスクリプトと同じフォルダにある「res」フォルダから必要なリソースを読み込みます。 リソースファイルは、「sample/hgimg4/res」のフォルダに含まれています。 以下のファイルは、起動のために必要ですので、実行ファイル作成時なども必ず入れておいてください。

	res/shaders フォルダ(中のファイルも含む)
	

2Dの描画のみを行う場合は、res/shadersフォルダ内のシェーダーファイルは必要ありません。

DLLについての注意点

HGIMG4は、外部DLLファイルによる拡張プラグインではありません。 HSP3DISHの機能を内包したランタイムファイルとして提供されています。 必ず、HGIMG4のランタイムに対応したバージョンのコンパイラ (hspcmp.dll)やスクリプトエディタをご使用下さい。
また、HSP3は実行ランタイムに対応したコードジェネレーター(hspcmp.dll) をご使用ください。(HSP3.6以上を推奨)

命令一覧(メイン)

	setcls mode,color,tex				画面消去設定
	gpviewport x,y,sx,sy				ビューポート設定
	setborder sx,sy,sz,option			オブジェクト有効範囲設定
	gpgetlog var					HGIMG4エラーログを取得

	gpreset	option					シーンを描画
	gpresetlight p1,p2,p3				カレントライトの初期化
	gpuselight objid				ライトオブジェクトの登録
	gpusecamera objid				カメラオブジェクトの切り替え
	gpusescene sceneid				シーンの切り替え

	gpobjpool start,num				オブジェクトID生成の設定
	delobj objid					オブジェクトの破棄
	gpsetprm objid,prmid,value			オブジェクトのコアパラメーター設定
	gpgetprm var,objid,prmid			オブジェクトのコアパラメーター取得
	setobjname objid,"name"				オブジェクトのノード名を設定する
	getobjname var,objid				オブジェクトのノード名を取得する
	setobjmode id,mode,sw				オブジェクトのモード設定
	setcoli id,mygroup,enegroup			オブジェクトのコリジョン設定
	getcoli val,id,distance,startid,objnum		オブジェクトのコリジョン判定
	getobjcoli var,id,group				オブジェクトのコリジョン情報を取得
	getnearobj var,id,group,range			最も近くにあるオブジェクトを検索
	findobj exmode,group				オブジェクト検索
	nextobj val					次のオブジェクト検索

	gpcolormat var,color,opt			カラーマテリアルの生成
	gptexmat var,"file",opt				テクスチャマテリアルの生成
	gpusermat var,"vsh","fsh","defs",color,opt	カスタムマテリアルの生成
	gpmatprm objid,"name",x,y,z			マテリアルのパラメーター設定
	gpmatprm1 objid,"name",value			マテリアルのパラメーター設定(2)
	gpmatprm4 objid,"name",x,y,z,w			マテリアルのパラメーター設定(3)
	gpmatprm16 objid,"name",var			マテリアルのパラメーター設定(マトリクス)
	gpmatprmt objid,"name","filename"		マテリアルのパラメーター設定(テクスチャ)
	gpmatstate objid,"name","value"			マテリアルのステート設定

	gpbox var,size,color,matobj			箱ノードを生成
	gpfloor var,sizex,sizey,color,matobj		床ノードを生成
	gpplate var,sizex,sizey,color,matobj		板ノードを生成
	gpload var,"file","name"			3Dモデルノードを生成
	gpspr var,bufid,celid,gmode			2Dスプライトノード生成
	gpnull var					ヌルノードを生成

	gplight id,opt,range,inner,outer		ライトノードを設定
	gpcamera id,fov,aspect,near,far			カメラノードを設定

	gpclone var,objid				ノードを複製
	setobjmode objid,value,mode			オブジェクトのモード設定
	setalpha objid,value				オブジェクトの透明度(α値)設定
	gplookat objid,x,y,z				指定座標に向けてノードを回転

	gppbind objid,mass,friction,option		ノードに標準的な物理特性を設定
	gppset objid,prmid,x,y,z			ノードの物理パラメーターを設定
	gppapply objid,action,x,y,z			ノードに物理的な力を適用する

	celputm vxpos,vypos,vcelid,bufid,count		セルをまとめて描画する
	gpdraw option					シーン内の全オブジェクトを描画する

	gpaddanim objid,"name",start,end,option		アニメーションクリップを追加
	gpact objid,"name",option			アニメーションクリップを再生/停止
	gpgetanim var,objid,index,prmid			アニメーションクリップ設定を取得
	gpsetanim objid,index,prmid,value		アニメーションクリップ設定を更新
	

命令一覧(オブジェクト操作)

	getpos id,x,y,z					ノード座標を取得
	setpos id,x,y,z					ノード座標を設定
	addpos id,x,y,z					ノード座標を加算
	getposi id,x,y,z				ノード座標を取得(整数値)

	getquat id,x,y,z				ノード回転を取得(クォータニオン)
	getang id,x,y,z					ノード回転を取得
	getangr id,x,y,z				ノード回転を取得(整数値)
	setang id,x,y,z					ノード回転を設定
	setangr id,x,y,z				ノード回転を設定(整数値)
	addang id,x,y,z					ノード回転を加算
	addangr id,x,y,z				ノード回転を加算(整数値)

	getscale id,x,y,z				ノード倍率を取得
	setscale id,x,y,z				ノード倍率を設定
	addscale id,x,y,z				ノード倍率を加算
	getscalei id,x,y,z				ノード倍率を取得(整数値)

	getdir id,x,y,z					ノード移動量を取得
	setdir id,x,y,z					ノード移動量を設定
	adddir id,x,y,z					ノード移動量を加算
	getdiri id,x,y,z				ノード移動量を取得(整数値)

	getwork id,x,y,z				ノードワーク値を取得
	setwork id,x,y,z				ノードワーク値を設定
	addwork id,x,y,z				ノードワーク値を加算
	getworki id,x,y,z				ノードワーク値を取得(整数値)

	getwork2 id,x,y,z				ノードワーク値2を取得
	setwork2 id,x,y,z				ノードワーク値2を設定
	addwork2 id,x,y,z				ノードワーク値2を加算
	getwork2i id,x,y,z				ノードワーク値2を取得(整数値)

	getcolor id,x,y,z				ノードRGBカラーを取得
	setcolor id,x,y,z				ノードRGBカラーを設定
	addcolor id,x,y,z				ノードRGBカラーを加算
	getcolori id,x,y,z				ノードRGBカラーを取得(整数値)
	

命令一覧(補助)

	selpos id					移動座標をMOC情報に設定
	selang id					回転角度をMOC情報に設定
	selscale id					スケールをMOC情報に設定
	seldir id					移動量をMOC情報に設定

	objsetf3 x,y,z					選択中のMOC情報を設定
	objaddf3 x,y,z					選択中のMOC情報を加算

	objgetfv fv					選択中のMOC情報を取得
	objsetfv fv					選択中のMOC情報を設定
	objaddfv fv					選択中のMOC情報を加算

	fvset fv,x,y,z					ベクトル設定
	fvseti fv,x,y,z					整数値からベクトル設定
	fvadd fv,x,y,z					ベクトル加算
	fvsub fv,x,y,z					ベクトル減算
	fvmul fv,x,y,z					ベクトル乗算
	fvdiv fv,x,y,z					ベクトル除算
	fvdir fv,x,y,z,type				計算が適用されたベクトルを取得する
	fvmin fv,x,y,z					ベクトル最大値
	fvmax fv,x,y,z					ベクトル最小値
	fvouter fv,x,y,z				ベクトル外積
	fvinner fv,x,y,z				ベクトル内積
	fvface fv,x,y,z					座標から角度を得る
	fvunit fv						ベクトル正規化
	fsin fval,rot					サインを求める
	fcos fval,rot					コサインを求める
	fsqr fval,prm					平方根を求める
	froti fval,prm					整数値角度を小数値に変換

	fv2str fv					ベクトルを文字列に変換
	str2fv fv,"x,y,z"				文字列をベクトルに変換
	

HGIMG4ランタイムの制限

HGIMG4は、HSP3Dishランタイムを拡張する形で実装されています。 HSP3Dishが持つ命令をすべてサポートしているほか、いくつかの拡張が行なわれています。 ただし、HSP3Dishによる制約(ActiveXオブジェクト、各種配置オブジェクトの使用不可)も 同様に発生します。基本的な文法、プログラム制御はHSP3と同様です。
HSP3Dishについての詳細は、HSP3Dish プログラミングマニュアル・基本仕様ガイド(hsp3dish_prog.htm)を参照してください。
また、プラットフォームごとにいくつか制約があり機能がサポートされないことがあります。

プラットフォームオフスクリーン
(レンダリングバッファ)
input命令サポート
Windows
Linux/RaspberryPi
html5(Emscripten)××
android×
iOS××

これらの制約は、今後のバージョンで解消される可能性がありますが、現状の仕様ということでご了承ください。

DirectX版ランタイムについて

HGIMG4 DirectX版ランタイムは、Windows DirectX9の機能を使用して描画を行うバージョンです。 従来のOpenGL版に比べて幅広い環境で動作することが期待できます。
HGIMG4 DirectX版ランタイムを使用する場合には、

	#include "hgimg4dx.as"
	

をスクリプトの先頭に記述してください。

	#include "hgimg4.as"
	

を記述した場合は、従来のOpenGL版ランタイムが使用されます。 どちらのランタイムも使用できる機能に違いはありません。 ただし、DirectX版ランタイムは、OpenGL版の機能を模して作成されているため シェーダーの互換性や動作に違いが発生する場合があります。 また、ライブラリのサイズが大きいため配布するファイルサイズが大きくなります。
HGIMG4 DirectX版ランタイムは、Google Chromeなどで使用されているANGLE Projectの ソースをもとに作成されています。 実行ファイル配布時には、「d3dcompiler_47.dll」 「libEGL.dll」「libGLESv2.dll」の3ファイルが実行ファイルと同じフォルダに 必要となりますので注意してください。
DirectX版ランタイムは、HSP3.7β7版から通常のDirectX版ランタイムと、 更新版のDirectX版ランタイムの2種類が提供されるようになりました。
通常のDirectX版ランタイムは、描画速度が優れていますがシェーダーの互換性に難があります。
更新版のDirectX版ランタイムは、最新版のライブラリを使用しており、 シェーダーの互換性が優れていますが描画速度に難があります。

ランタイムDirectX版ランタイム更新版DirectX版ランタイム
シェーダー互換性
描画速度

どちらも一長一短があり、現状では使用するユーザー側で選択する形を取っています。 これらの仕様は、今後のバージョンで解消される可能性がありますが、現状は動作を確認しながら最適なものを使い分けるようにしてください。
標準では、通常のDirectX版ランタイムが使用できる状態になっています。 更新版のDirectX版ランタイムは、別途ダウンロードして切り替える必要があります。 (それぞれが同名のdllを参照しているため、同時に使用することが難しいという理由です)
HSP3.7β8以降であれば、HSP3アップデーター(HSP3Update)により手軽に更新することが可能です。 詳しくは、「HSP3アップデーター (HSP3Update)マニュアル」を参照してください。

HSP3.6版との違い

HSP3.7で追加変更された項目については、「HSP3.7 新機能ハイライト」を参照してください。

HGIMG3との違い

HGIMG4では、基本的にHGIMG3とソースコードの互換性はありません。 しかし、HGIMG3に触れたことがあるユーザーであれば、命令体系やシステム的に継承されている 点が多いため比較的容易に移行することができるでしょう。

初期化と描画の方法

初期化を以下の手順に従って行なって下さい。

		gpreset				; hgimgの初期化
	

gpreset命令は、システム全初期化を行なう命令です。 初期化はいつでも、何度でも行なうことが可能です。 初期化が終わったら、いつでも登録されているオブジェクトを表示可能な 状態になります。 HGIMG4では、描画を以下のようなループで行ないます。

	;------------------------------------------------------------------
	*main
		;	描画メイン
		;
		redraw 0			; 描画開始(画面クリア)

		;	
		;	各種描画を行なう
		;	

		redraw 1			; 描画終了
		await 1000/60			; 時間待ち(60フレーム/秒)
		goto *main
	;------------------------------------------------------------------
	

画面の書き換えに関するソースは、redraw 0で描画開始を知らせて、 redraw 1により描画終了タイミングを知らせるようにしてください。 通常のHSP3とは違い、「redraw 0」を指定することにより、スクリーンが 一旦クリアされます。

描画を開始してから、box、mes等の描画命令を自由に記述することができます。 その後、await命令で時間待ち(ウェイト)をします。「await 10」の場合は、 最低でも10msだけの待ち時間を入れます。

これらのルールは、HSP3Dishと同様です。 2D描画に使用可能な描画命令と仕様についても、基本的にHSP3Dishと同じになっています。 サポートされている命令の詳細は、HSP3Dish プログラミングマニュアル・基本仕様ガイド(hsp3dish_prog.htm)を参照してください。

3D動作の概要

HGIMG4は、シンプルで柔軟性のある3D描画システムを提供します。 重要な構成単位が、「ノードオブジェクト」になります。 「ノードオブジェクト」は、HGIMG4の操作対象となるもので、 「ノード」または「オブジェクト」とも呼ばれます。 「ノードオブジェクト」は、3D世界を構成する要素すべてを含んでおり、 それぞれが独自の番号(ID)を持っています。
ノードオブジェクトは、以下の情報を持っています。

		識別番号(ID)
		ノード名(Name)
		X,Y,Z座標(Pos)
		X,Y,Z回転(Ang)
		X,Y,Z倍率(Scale)
		X,Y,Z移動量(Dir)
		R,G,Bカラー(Color)
		ワーク値(X,Y,Z,W)(Work,Work2)
		マテリアル特性(MatID)
		物理特性(Physics)
		カメラ(視点)設定(Camera)
		ライト(光源)設定(Light)
		エミッター(パーティクル発生源)設定(Emitter)

「シーン」は、複数の「ノードオブジェクト」を含めた世界全体を指します。 HGIMG4では、「シーン」に登録された「ノードオブジェクト」がレンダリング(描画)の 対象となります。
一般的なプログラムの流れとしては、以下のようになります。

		gpreset命令でシーン全体をリセット
			↓
		必要なノードオブジェクトをシーンに登録する
			↓
		ノードオブジェクト情報の設定を適切に行なう
			↓
		gpdraw命令でシーンの描画を行なう

シーンにノードオブジェクトを追加するための命令として以下が用意されています。

		gpbox var,size,color,matobj			箱ノードを生成
		gpfloor var,sizex,sizey,color,matobj		床ノードを生成
		gpplate var,sizex,sizey,color,matobj		板ノードを生成
		gpload var,"file","name"			gpbモデルノードを生成
		gpnull var					ヌルノードを生成
		gpclone var,objid				ノードを複製
	

それぞれの命令詳細は、命令のヘルプ(F1キー)を参照してください。 シーンに追加されたノードオブジェクトIDは、生成時に指定された変数に代入されます。 以降は、ノードオブジェクトIDを介して各種情報を操作することが可能です。

生成されたオブジェクトは、通常(0,0,0)の座標に配置されます。 3D座標は、右手座標系が使用されています。Z座標値が大きいほど手前に、 Y座標が大きいほど天井方向に配置されます。

オブジェクトの座標、角度、スケールを設定するための基本的な命令は以下になります。

		setpos id,x,y,z		X,Y,Z座標(Pos)を設定
		setang id,x,y,z		X,Y,Z回転(Ang)を設定
		setangr id,x,y,z	X,Y,Z回転(Ang)を設定(整数値)
		setscale id,x,y,z	X,Y,Z倍率(Scale)を設定

ノードオブジェクトIDとx,y,zパラメーター(実数値を使用可能)によって指定します。

		例:
		setpos 3, 5, 1.2, 0.5
	

上の例では、ノードオブジェクトID3の物体を座標( 5.0, 1.2, 0.5 )の位置に設定します。 setang命令では、オブジェクトの向いているX,Y,Z角度を指定して回転を行ないます。 (角度の単位はラジアン(1周でπ*2)になります)
また、高速化のため角度を整数値で設定することのできるsetangr命令も用意されています。 この場合は、256で一周(360度)の単位で指定を行ないます。 (0が0度、64が90度、128が180度…となります。)
値にも、以下の情報を設定するための命令が用意されています。

		setdir id,x,y,z		X,Y,Z移動量(Dir)を設定
		setcolor id,x,y,z	R,G,Bカラー(Color)を設定
		setwork id,x,y,z	ワーク値(X,Y,Z)を設定
		setwork2 id,x,y,z	ワーク2値(X,Y,Z)を設定

X,Y,Z移動量(Dir)はオブジェクトの自動移動モード(OBJ_MOVE)が選択された際に参照される 移動量になります。R,G,Bカラー(Color)は、ライトなど一部のオブジェクトで色情報を設定する 際に使用されます。 ワーク値、ワーク値2は、ユーザーが自由に使用できる数値格納用に用意されています。

直接値を設定するだけでなく加算を行なうadd~系の命令が用意されています。

		addpos id,x,y,z		X,Y,Z座標(Pos)を加算
		addang id,x,y,z		X,Y,Z回転(Ang)を加算
		addangr id,x,y,z	X,Y,Z回転(Ang)を加算(整数値)
		addscale id,x,y,z	X,Y,Z倍率(Scale)を加算

これらは、もともと設定されていた値に対して、指定した値を加算します。 add~系の命令は、set~系の命令と同様の種類が用意されています。

また、設定済みの情報を取得するために、get~系の命令が用意されています。

		getpos id,x,y,z		X,Y,Z座標(Pos)を取得
		getscale id,x,y,z	X,Y,Z倍率(Scale)を取得
		getdir id,x,y,z		X,Y,Z移動量(Dir)を取得
		getwork id,x,y,z	ワーク値(X,Y,Z)を取得
		getwork2 id,x,y,z	ワーク2値(X,Y,Z)を取得

これらの命令では、x,y,zに読み出し先の変数名を指定します。

		例:
			; カメラのXYZ座標を変数a,b,cに読み出す
			getpos GPOBJ_CAMERA,a,b,c
	

上の例では、変数aにX座標が、変数bにY座標が、変数cにZ座標が それぞれ実数型で代入されます。
整数値でパラメーターを取得する場合は、以下の命令を使用します。

		getposi id,x,y,z	X,Y,Z座標(Pos)を整数値で取得
		getscalei id,x,y,z	X,Y,Z倍率(Scale)を整数値で取得
		getdiri id,x,y,z	X,Y,Z移動量(Dir)を整数値で取得
		getworki id,x,y,z	ワーク値(X,Y,Z)を整数値で取得
		getwork2i id,x,y,z	ワーク2値(X,Y,Z)を整数値で取得

最後に「i」が付加された命令は、整数値で変数に代入されます。 座標を整数のみで扱う場合や、高速化を行ないたい場合に使用する ことができます。

		getquat id,x,y,z	ノード回転を取得(クォータニオン)
		getang id,x,y,z		ノード回転を取得
		getangr id,x,y,z	ノード回転を取得(整数値)

これらの命令では、回転情報を取得します。 x,y,zに読み出し先の変数名を指定します。
回転の情報取得には注意が必要です。3Dノードオブジェクトでは、内部的な 回転情報をクォータニオン形式を保持しており、完全なX,Y,Zの回転角度を 求めることが困難です。このため、setang命令で指定したX,Y,Z角度と異なる 値が取得される可能性があります。あくまでも、近い姿勢を再現するために 変換された値であることに注意をしてください。

2D描画の概要

HGIMG4は、2D描画に関する様々な機能が用意されています。 2D描画の方法は、大きく2つのカテゴリに分かれます。

必要に応じて、使いやすい方法を選択してください。 たとえば、背景に大きな2D画像を表示する場合はgcopy命令などの直接描画を、 敵キャラクターなど大量に登場するものはスプライトオブジェクトといった具合に 用途を振り分けることができます。

スプライトオブジェクトを生成する場合は、gpspr命令を使用します。

		gpspr var,bufid,celid,gmode			2Dスプライトを生成
	

bufidで読み込まれた画像のバッファID、celidでセルのID、gmodeで合成モードを指定して スプライトオブジェクトを生成します。 生成されたオブジェクトIDがvarで指定された変数に代入されます。

生成されたスプライトオブジェクトは、通常(0,0)の座標に配置されます。 2D座標は、スクリーン座標(画面のドットと1対1に対応した値)で管理され、 画面の左上が(0,0)の座標となります。

登録されたスプライトオブジェクトは、gpdraw命令でシーンの描画が行なわれるタイミングで 自動的に描画されます。その際には、設定されたX,Y倍率、Z回転角度が適用されます。 スプライトオブジェクトは、オブジェクトが持つ当たり判定(コリジョン)や、モードによる制御など 様々な機能を活用することができます。

標準スプライトの使用について

HGIMG4では、HSP3Dishが持つ標準スプライトの機能を使用することができます。 これは、HGIMG4が持つスプライトオブジェクトとは別に独立した機能になっています。
標準スプライトは、es_で始まる命令で制御されます。詳しい利用方法は、標準スプライトのマニュアルを参照してください。
HGIMG4では、標準スプライトの描画をオフスクリーンバッファに対して行うことができます。 ただし、その時にメインのスクリーンとオフスクリーンのサイズ(解像度)が異なる場合は、スプライトの解像度設定をオフスクリーンのサイズに再設定する必要があります。

		screen 0, 1280, 720, 0
		gpreset
		es_ini
		buffer 1, 640, 360, screen_offscreen + screen_usergcopy
		es_screen
		gsel 0
	

上の例では、メインの画面が(1280×720)、オフスクリーンが(640×360)となっているため、描画を行うオフスクリーンが選択されている状態でes_screen命令を実行して解像度を再設定しています。
es_screen命令により解像度を再設定した場合は、描画エリアやボーダー領域などの設定もサイズに合わせて初期化されるので注意してください。

フォント表示

mes命令により任意の文字列を表示することが可能です。 表示する際のフォントは、font命令で指定された設定が適用されます。

		font msgothic,30,font_antialias
		mes "こんにちは"
	

デフォルトの設定では、標準的なフォントの16ポイントサイズが設定されています。 プラットフォームにより、別途フォントファイルが必要な場合があるので注意してください。

プラットフォーム文字コードフォントファイル
WindowsSJIS不要
Linux/RaspberryPiUTF-8ipaexg.ttfファイルが必要
html5(Emscripten)UTF-8ipaexg.ttfファイルが必要
androidUTF-8不要
iOSUTF-8不要

フォント表示は、HSP3Dishと同様にフォント文字列をテクスチャに描画してキャッシュする形になっています。 この方法は、自由なフォントと文字を使える利点がありますが、異なる内容を広範囲に表示する場合はCPUやメモリ負荷が大きくなります。 毎フレームごとに変化する値や内容を表示しているとフレームごとの負荷が増大してしまいます。 また、フォントサイズが大きかったり、画面内に大量のテキストを表示するような場合も負荷が大きくなります。
フォントによる描画が必要ない場合は、HSP3.5までの軽量な描画形式による表示をシステムリクエストで切り替えることが可能です。(ただし、表示できる文字は英文字のみに制限されます)

	setreq SYSREQ_USEGPBFONT,1
		

上のように、システムリクエストでSYSREQ_USEGPBFONTに1を設定することでHSP3.5互換のフォント表示に切り替えることができます。(この場合、フォントデータとして「res/font.gpb」ファイルを用意する必要があります)
システムリクエストによるフォント描画の切り替えは、任意のタイミングで行うことが可能です。

オブジェクトのモード設定

表示オブジェクト(ノードオブジェクト、スプライトオブジェクト)には、ON/OFF可能な モード設定が用意されています。

		setobjmode id,mode,sw			オブジェクトのモード設定

		ObjID    : オブジェクトID
		mode     : モード値
		sw       : 設定スイッチ
	

swは、以下のように動作します。

		sw = 0 : 指定したモード値を追加
		sw = 1 : 指定したモード値を削除
		sw = 2 : 指定したモード値だけを設定
	

モードフラグ値は以下の中から選択します。

		ラベル             |        内容
		--------------------------------------------------------------
		OBJ_HIDE             非表示(画面から消す)
		OBJ_CLIP             3Dクリッピングを有効にする
		OBJ_XFRONT           正面属性(常に画面に正面を向く)
		OBJ_WIRE             ワイヤーフレームで描画する
		OBJ_MOVE             自動移動を行なう(XYZ移動量を参照する)
		OBJ_FLIP             ボーダー領域で反転する
		OBJ_BORDER           ボーダー領域を有効にする
		OBJ_2D               2Dスプライト
		OBJ_TIMER            タイマーを有効にする
		OBJ_LATE             後から描画される(半透明オブジェクト用)
	

複数の項目を同時に選択する場合は、「OBJ_LATE|OBJ_MOVE」のように 「|」で区切って指定することができます。何も指定しない場合は、0にするか 省略して構いません。

		例:
		setobjmode id, OBJ_MOVE, 0
	

上の例では、変数idで指定されるオブジェクトに、OBJ_MOVE(自動移動を行なう)設定を 追加します。これにより、このオブジェクトはXYZ移動量(setdir命令で設定される)を もとに自動的に移動するようになります。

オブジェクトタイマー

表示オブジェクト(ノードオブジェクト、スプライトオブジェクト)には、特定のフレームで消滅するためのタイマーを設定することができます。

		例:
		gpsetprm objid, PRMSET_TIMER, 100	; 100フレーム後に消滅
		setobjmode objid,OBJ_TIMER		; オブジェクトのタイマーを有効にする
	

最初にオブジェクトのコアパラメーター「PRMSET_TIMER」にフレーム数を設定し、 さらにモード値に「OBJ_TIMER」を追加することでオブジェクトタイマーが有効となります。
以降は、コアパラメーター「PRMSET_TIMER」の値が表示されるたびに1ずつマイナスされ、0になった時点でオブジェクトが消滅します。
オブジェクトタイマーは、イベント機能により同様の処理を行うことも可能ですが、指定したフレーム数で消滅するオブジェクトを手軽に設定できるという利点があります。

カメラの設定

カメラ(視点)は、3Dシーンを描画する基点の座標を持つものです。 カメラは、ノードオブジェクトの1つとして扱われ、固有のオブジェクトIDを持っています。 シーンがリセットされると、デフォルトのカメラが配置されます。 デフォルトのカメラには、GPOBJ_CAMERAマクロを使用してアクセスすることができます。

		例:
		setpos GPOBJ_CAMERA, 0,1,5		; カメラ位置を設定
	

上の例では、デフォルトのカメラを(0,1,5)の座標に設定します。 カメラは3Dシーンを見るための視点座標となり、ノードオブジェクトの回転により視点方向が 決定されます。指定された座標をカメラから見るための角度を設定することのできる gplookat命令も利用できます。

		例:
		gplookat GPOBJ_CAMERA, 0,1,0		; カメラ注視点を設定
	

上の例では、(0,1,0)の座標を見るための角度がカメラに適用されます。

デフォルトのカメラだけでなく、シーン内にカメラを複数設定して切り替えることも可能です。

		例:
		gpnull id_camera			; ヌルノードを生成する
		gpcamera id_camera, 45, 1.5, 0.5, 768	; カメラとして設定する
		gpusecamera id_camera			; 使用するカメラを選択する
		setpos id_camera, 0,20,20		; カメラ位置を設定する
	

シーン内に配置されたカメラは、gpusecamera命令により切り替えることができます。 独自のカメラを生成することにより、FOV(画角)やZ軸の範囲(Zクリッピング範囲)を独自に 設定することができます。
また、gpcamera命令のカメラタイプ値に1を指定することで、平行投影(Orthographic)を行うカメラを設定することが可能です。

ライトの設定

ライト(光源)は、3Dシーンに配置可能な照明の情報です。 ライトは、ノードオブジェクトの1つとして扱われ、固有のオブジェクトIDを持っています。

シーンがリセットされると、デフォルトのディレクショナルライトが配置されます。 デフォルトのライトには、GPOBJ_LIGHTマクロを使用してアクセスすることができます。

		例:
		setcolor GPOBJ_LIGHT, 1,1,1		; ライトカラーを設定
		setdir GPOBJ_LIGHT, 0.5,0.5,0.5		; アンビエントカラーを設定
	

上の例では、デフォルトのライト色を(1,1,1)に設定します。 ライト色は、setcolor命令でノードに設定された色がそのまま使用されます。
色の設定は、0~1の実数値でRGBごとに指定することができます。1は最大の輝度となるため、 RGBの段階で表現すると、(R=255,G=255,B=255)になります。
デフォルトのライトでは、setdirによりアンビエント(環境)カラーを設定することができます。 上の例では、(R=128,G=128,B=128)がアンビエント(環境)カラーになります。
ディレクショナルライトでは、ライトの回転角度を変更することで、照明を当てる方向が変わります。

デフォルトのライト以外にライトを設定することが可能です。 HGIMG4では、以下のライトを使用することができます。それぞれの種別ごとに最大10個のライトを3Dオブジェクトに対して反映させることが可能です。

種別機能GPU負荷参照されるパラメーター
ディレクショナルライト方向のみを持った光源回転(Ang)
ポイントライト座標と影響範囲を持った光源座標(Pos),範囲(Range)
スポットライト座標と方向、影響範囲を持った光源座標(Pos),回転(Ang),範囲(Range),内側(Inner),外側(Outer)



新しいライトを設定するためには、ライトオブジェクトを作成する必要があります。 これは、3D空間に配置されるオブジェクトの1つになります。 ライトオブジェクトは、gpnull命令で生成したヌルノードに対してgplight命令を実行することで作成することができます。 ヌルノードだけでなく、3D空間に配置される3Dモデルをライトオブジェクトとして作成することも可能です。この場合、ライトとしての機能を持つ3Dノードとなります。

		例:
		gpnull id_alight			; ヌルノードを生成する
		gplight id_alight, GPOBJ_LGTOPT_NORMAL	; ライトとして登録する
		gpuselight id_alight			; デフォルトのライトに設定
	

gplight命令は、ライトの種別を指定してパラメーターとともにライトオブジェクトを初期化します。

		gplight id,opt,range,inner,outer	ライトノードを設定

		id(0)     : オブジェクトのID
		opt(0)    : ライト生成オプション
		range(1)  : 影響範囲パラメーター
		inner(0.5): 内側の減衰パラメーター
		outer(1)  : 外側の減衰パラメーター
	

ライト生成オプションにより種別を決定することができます。

		  opt値               |  内容
		--------------------------------------------------------------
		  GPOBJ_LGTOPT_NORMAL    平行光源(ディレクショナルライト)
		  GPOBJ_LGTOPT_POINT     点光源(ポイントライト)
		  GPOBJ_LGTOPT_SPOT      スポットライト
	

以上でライトの特性を持ったオブジェクトが作成されます。 gplight命令は、あくまでもオブジェクトにライトとしての機能を設定するだけです。 設定されたライトは、gpuselight命令によりカレントライトとして登録する必要があります。
カレントライトは、3Dオブジェクトやマテリアルを生成する際に設定されるライトの情報になります。 デフォルトの光源だけを使用する限りは、カレントライトを意識することはありませんが、 複数の光源を新しく設定する場合は、適切にカレントライトを設定しておく必要があります。

		gpresetlight命令によりカレントライトを初期化する
			↓
		gpuselight命令により必要なライトを登録する
			↓
		3Dオブジェクトやマテリアルを生成する(カレントライトの情報が反映される)
	

gpresetlight命令は、カレントライトを初期化するための命令で、 カレントライトを設定しておくことで、以降に生成されたモデルやマテリアルが受けるライトの詳細を決めることができます。
シーンが初期化された状態では、ディレクショナルライト1個だけを設定できる状態になっています。複数のライトや、ポイントライト、スポットライトなどを使用する場合は、gpresetlight命令によってカレントライトの個数をあらかじめ決めておく必要があります。

		gpresetlight p1,p2,p3

		p1=1~9(1) : ディレクショナルライトの個数
		p2=0~9(0) : ポイントライトの個数
		p3=0~9(0) : スポットライトの個数
	

p1,p2,p3パラメーターで、それぞれのライト種別が使用するライトの最大個数を指定します。ディレクショナルライトは最低でも1つ使用する必要があります。 それ以外のポイントライト、スポットライトは必要に応じて指定してください。GPUの計算負荷につながるため、できるだけ不要なライトは指定しないようにしてください。
カレントライトが初期化された後は、gpuselight命令により登録することができます。

		gpuselight id,index

		id(0) : 登録するライトオブジェクトのID
		index=0~9(0) : 登録するライトオブジェクトのインデックス
	

idにライトオブジェクトのIDを指定すれば、それがカレントライトに登録されます。
indexの値は、複数のライトをカレントライトに登録する場合に使用します。1個目のライトは0、2個目のライトは1…という形で1つの種類につき最大10個のライトを設定することが可能です。
カレントライトに登録することで、以降に生成されるモデル・マテリアルはカレントライトの影響を受けることになります。
アンビエントカラーは、シーンの中に1つだけ存在し、ディレクショナルライトとしてインデックス0に登録されたライトのパラメーターが参照されます。

既にオブジェクトに設定されているライトの設定を変更する場合は、setobjlight命令を使用してください。

		setobjlight id

		id      : オブジェクトID
	

これにより、idで指定したオブジェクトが既にライトの設定が行われている場合であっても、カレントライトの設定を上書きします。 ただし、3Dモデルが生成された時点のカレントライトの設定(ディレクショナルライト、ポイントライト、スポットライトの個数)は変更されませんので注意してください。(必ず、カレントライトに含まれるライトの個数が同一のものを設定するようにしてください。)

sample/hgimg4フォルダにライト設定のサンプルとして、light_test1.hsp~light_test5.hspが含まれていますので併せて動作をご確認ください。

コリジョングループ設定と衝突検知

オブジェクトごとに、コリジョングループを設定することにより、 種別を識別しやすくし、衝突検知などの機能が利用できるようになります。

	setcoli id,mygroup,enegroup		オブジェクトのコリジョン設定

		id       : オブジェクトID
		mygroup  : 自分が属するグループ値
		enegroup : 衝突を検出する対象となるグループ値

		オブジェクトに対してコリジョン情報を設定します。
		グループ値は、
		1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024,2048,4096,8192,16384,32768…
		の中から1つだけを選択可能です。(32ビット値まで指定可能)
	

コリジョングループが設定されているオブジェクト同士は、getcoli命令により 指定範囲内の衝突を検出できるようになります。

	getcoli var,id,distance,startid,numid			オブジェクトのコリジョン判定

		var      : 結果が代入される変数名
		id       : オブジェクトID
		distance : 衝突を検出する範囲(実数値)
		startid  : 検出を開始するオブジェクトID
		numid    : 検出の対象となるオブジェクトIDの数(-1=すべて)

		指定したオブジェクトが持つコリジョン情報をもとに、その
		オブジェクトが衝突している別なオブジェクトのIDを調べます。
		distanceは、衝突する範囲(半径)を実数値で指定します。
		衝突が検出された場合は、変数にオブジェクトIDが代入されます。
		何も衝突が検出されなかった場合は、-1が代入されます。
	

コリジョングループ設定と衝突検知は、3Dノードオブジェクト、2Dのスプライトオブジェクト どちらでも利用できます。ただし、3Dノードオブジェクトとスプライトオブジェクト同士は 座標系が異なるため衝突は検知されません。
getcoli命令は、球形(または円形)の範囲で座標が重なっているかどうかを検出することで衝突を検知するための機能で、高速で手軽に調べることができますが、正確な3D形状をもとにした接触の判定は行われません。
ただし、3Dオブジェクトに物理挙動の設定を行った場合は、その情報を使用して正確な接触判定を行うことが可能です。詳しくは、物理挙動の設定の項目をご覧ください。

オブジェクトに設定されたコリジョングループの情報などはgetobjcoli命令で取得が可能です。

	getobjcoli var,id,group				オブジェクトのコリジョン情報を取得

		var : 結果が代入される変数名
		id(0) : オブジェクトID
		group(0) : グループID

		グループID   内容
		---------------------------------------
		  0          コリジョングループ(setcoliで設定)
		  1          衝突対象グループ(setcoliで設定)
		  2          レンダリンググループ(setobjrenderで設定)
		  3          ライティンググループ(setobjrenderで設定)
		  4          バウンディングスフィアのサイズを取得(HGIMG4のみ)(*)

		(*)の項目はdouble値で代入されます
	

また、getnearobj命令によりオブジェクトIDから最も近い場所にある別なオブジェクトを検索することができます。これを使って簡易的に範囲内の衝突をチェックすることが可能です。

	getnearobj var,id,group,range			最も近くにあるオブジェクトを検索

		var : 結果が代入される変数名
		id(0) : 検索元のオブジェクトID
		 group(0) : 検索対象となるコリジョングループ
		range(10.0): 検索を行なう距離(実数)
	

レンダリンググループ設定

レンダリンググループの設定により、オブジェクトごとに参照されるカメラ・ライトをグループ分けすることが可能です。
setobjrender命令により、カメラごとに表示する/しないという設定をオブジェクトに与えることができます。 また、ライティングのグループも設定することができ、オブジェクトごとにライトの反映をコントロールすることができます。

	setobjrender id,rendergroup,lightgroup

		id(0) : オブジェクトID
		 rendergroup(1) : レンダリンググループ値
		lightgroup(1) : ライティンググループ値
		

レンダリンググループ値は、カメラやライトが持つレンダリンググループ値と同一である場合は、有効となります。 通常は、オブジェクト、カメラともにグループ1が設定されています。特定のカメラからの表示のみ 表示を無効にしたい場合などに利用できます。
ライティンググループ値は、特定のライトに対して有効/無効を切り替えるものです。 ライトが持つライティンググループ値と異なる場合は、ライトが無効となります。
それぞれのグループ値は、1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024,2048,4096,8192,16384,32768の中から 任意のビットを組み合わせて指定可能です。

物理挙動の設定

HGIMG4では、Bullet Physics Libraryによる物理挙動を3Dノードオブジェクトに統合しています。 シーン内に配置された物体に物理特性を設定することで、物理法則に従った動作を行ないます。 物理挙動の対象となるのは、箱ノード(gpboxで生成)、床ノード(gpfloorで生成)、板ノード(gpplateで生成) 及びgpbモデルノード(gploadで生成)となります。

ノードオブジェクトを生成した段階では、物理設定は行なわれていません。 物理設定を行なう場合は、gppbind命令を使用してください。

		gppbind objid,mass,friction,option	ノードに標準的な物理特性を設定

			objid,mass,friction,option
			objid(0)      : オブジェクトID
			mass(1)       : 重さ
			friction(0.5) : 摩擦係数
			option(0)     : 設定オプション
	

最初に、gppbind命令により基本的な物理設定を行なってください。 massパラメーターは物体の重さ。frictionパラメーターは摩擦係数です。値を省略した場合は、デフォルト値が使用されます。 重さ(mass)を0にすることで静的剛体(衝突はするが、動かない)として設定されます。 それ以外の場合は、物理法則に従って床のある場所まで落下します。

※物理挙動を設定する場合は、必ず床(地面)となる部分を作成しておいてください。 gpfloor命令によって生成された床に標準的な物理特性を設定することで、固定された床面を生成することができます。 床が存在しなかった場合、物体は永遠に落下を続けることになります。

物理設定を行なったノードオブジェクトは、それ以降自立して動作するようになり、setposなどの座標変更は無効となります。

optionパラメーターにより設定時のオプションを付加します。以下のマクロを指定することができます。

	  opt値               |  内容
	--------------------------------------------------------------
	  GPPBIND_NOSCALE        コリジョンにノードのスケールを反映させない
	  GPPBIND_MESH           コリジョンとしてノードのモデルを反映させる
	

ノードオブジェクトに物理設定を行なうと、接触判定を行う情報(コリジョン)が作成されます。
箱ノード、床ノード、板ノードはそれぞれの形状をコリジョンとして扱います。optionに、GPPBIND_NOSCALEを指定した場合は、スケールが反映されていないもともとの形状がコリジョンとなります。
3Dモデルノードは、標準ではモデル全体を覆うスフィア(球体)をコリジョンとして作成します。ただし、optionにGPPBIND_MESHを指定した場合は、モデルの形状そのものをコリジョンとして扱います。ただし、複雑なモデル形状をコリジョンにした場合、接触判定にかかる負荷が増大します。
また、モデルの形状をコリジョンとして扱う際には凹んだ部分を考慮する必要があります。凹型の部分は正しく判定されない場合があります。
コリジョンは、モデルの形状とは独立した情報となります。コリジョンが作成された後は、ノードのスケール値は反映されませんので注意してください。

より詳細な物理設定を行なう場合は、gppset命令を使用してください。

		gppset objid,prmid,x,y,z		ノードの物理パラメーターを設定
	

パラメーターprmidで、設定する項目を指定することができます。 X,Y,Zに指定された値が、それぞれの項目に適用されます。

	        マクロ名                          内容
	    ----------------------------------------------------------------------------
		GPPSET_ENABLE                     X=物理挙動のON/OFF(0=無効)
		GPPSET_FRICTION                   X=摩擦係数, Y=弾力設定
		GPPSET_DAMPING                    X=linear反発(0~1.0), Y=angular反発(0~1.0)
		GPPSET_KINEMATIC                  X=Kinematic設定のON/OFF(0=無効)
		GPPSET_ANISOTROPIC_FRICTION       X,Y,Z=異方性の摩擦
		GPPSET_GRAVITY                    X,Y,Z=重力
		GPPSET_LINEAR_FACTOR              X,Y,Z=ベクトルに沿った移動の設定
		GPPSET_ANGULAR_FACTOR             X,Y,Z=ベクトルに沿った回転の設定
		GPPSET_ANGULAR_VELOCITY           X,Y,Z=回転ベロシティー
		GPPSET_LINEAR_VELOCITY            X,Y,Z=リニアベロシティー
	

物体に力を加えたい場合は、gppapply命令を使用してください。

		gppapply objid,action,x,y,z		ノードに物理的な力を適用する
	

gppapply命令は、ノードに対して(x,y,z)で指定したベクトルの物理的な力を適用します。 パラメーターactionで設定できるタイプは、以下の通りです。

	        マクロ名                     内容
	    ----------------------------------------------------------------------------
		GPPAPPLY_FORCE               移動しようとする力を加算する
		GPPAPPLY_IMPULSE             瞬間的な衝撃を与える
		GPPAPPLY_TORQUE              トルク(ねじる)力を与える
		GPPAPPLY_TORQUE_IMPULSE      トルク+衝撃を与える
		GPPAPPLY_FORCE_POS           移動しようとする力を加算する(座標指定あり)
		GPPAPPLY_IMPULSE_POS         瞬間的な衝撃を与える(座標指定あり)
	

物理設定を行なったオブジェクトでは、詳細な接触判定を行う命令を使用することができます。
gppcontact及びgppinfo命令により、オブジェクトの物理衝突情報を取得することができます。 これにより、指定したオブジェクトと接触するオブジェクトのID、衝突した座標、衝突の強さなどを調べることが可能です。
GPPAPPLY_FORCE_POS、GPPAPPLY_IMPULSE_POSを指定した場合はオブジェクトIDで指定されたモデルが持つWORK値(setwork命令などで設定される)を座標値として使用して力を適用します。

		gppcontact var,objid	オブジェクトの物理衝突情報を作成する
	

gppcontact命令は、objidで指定された3Dオブジェクトが他のオブジェクトに衝突した際の情報をすべて作成します。
objidで指定された3Dオブジェクトは、必ずgppbind命令により物理設定を行っておく必要があります。 また、setcoli命令により衝突を検知する対象となるオブジェクトのコリジョングループを適切に設定しておく必要があります。 varで指定された変数には衝突情報が作成された個数が整数値として代入されます。(エラーが発生した場合は、マイナス値が代入されます。)
衝突情報は複数作成されることがあります。これは、複数のオブジェクトと同時に衝突することがあるためです。変数に0が代入された場合は、衝突しているオブジェクトがないことを示します。 実際の衝突情報は、gppinfo命令により取得することができます。衝突情報として、衝突した対象のオブジェクトID、衝突した座標、衝突の強さなどを取得することができます。
衝突情報はオブジェクトIDごとに作成され、新たにgppcontact命令を実行するまでは保持されます。 gppcontact命令は、物理挙動の過程で発生した衝突の詳細を得るための命令です。簡易的な衝突を知るだけであれば、getcoli命令を代替で利用することがてきます。 また、あくまでも物理挙動で移動を行った際に衝突した(他のオブジェクトにめり込んだ)という情報をもとにしているため、完全に動きのない状態(単に接しているだけの状態)では衝突情報が作成されないので注意してください。

		gppinfo	var,fv,objid,index	オブジェクトの物理衝突情報を取得する
	

gppinfo命令により、作成されたオブジェクトの物理衝突情報を取得します。必ず、gppcontact命令を先に実行しておく必要があります。
objidにより指定された3Dオブジェクトの物理衝突情報をvarとfvで指定した変数に代入します。変数には以下の内容が格納されます。

	変数                   代入される内容
	--------------------------------------------------------------
	var                    衝突したオブジェクトID
        fv(0)                  衝突したX座標
        fv(1)                  衝突したY座標
        fv(2)                  衝突したZ座標
        fv(3)                  衝突した強さ
	

gppcontact命令により検出された衝突情報が複数ある場合は、0から始まるインデックス値によって識別します。 3つの衝突情報がある場合は、インデックス値は0~2を指定することができます。 処理が正常に終了した場合は、システム変数statに0が代入されます。エラーが発生した場合は、システム変数statにマイナス値が代入されます。

gppraytest命令は、オブジェクト同士の接触ではなく、任意のベクトル(空間上の2点)に接触するオブジェクトを調べることができます。

		gppraytest var,objid,distance,group	ベクトル上の物理衝突情報を取得する
	

objidで指定した3Dノードを持つオブジェクトを基点として、オブジェクトの向いている方向からdistanceで指定された距離の間で最初に衝突する3DオブジェクトのオブジェクトIDを調査します。
objidで指定されるオブジェクトは、物理設定されている必要はありません。カメラやnullノード等であっても問題ありません。
groupパラメーターで、衝突の対象となるコリジョングループを指定することができます。objidで指定したオブジェクトに設定されたコリジョン設定は参照されないので注意してください。 groupパラメーターを省略するか0が指定された場合は、すべての物理設定オブジェクトが対象となります。
varで指定された変数に結果が代入されます。何らかのエラーが発生した場合は、マイナス値が代入されます。 線分に衝突するオブジェクトがあった場合は、そのオブジェクトIDが代入されます。何も衝突するオブジェクトがなかった場合は、0が代入されます。 衝突があった場合は、さらにobjidで指定されたオブジェクトのノードワーク値(work,work2)に詳細な情報が格納されます。 ノードワーク値は、getwork及びgetwork2命令により取得することができます。それぞれに設定される内容は以下の通りです。

	ノードワーク値         設定される内容
	--------------------------------------------------------------
	work                   衝突が発生したX,Y,Z座標
	work2                  衝突した面の法線ベクトルX,Y,Z値
	

板ノード(gpplateで生成)との衝突は正しく判定されないことがあるため、衝突のテストを行う際には厚みのある物体(箱など)を使用するようにしてください。

gppsweeptest命令は、モデルを指定ベクトルに移動させた際の物理衝突情報を調べることができます。

		gppsweeptest var,objid,x,y,z,group	モデルを指定ベクトルに移動させた際の物理衝突情報を調べる
	

objidパラメーターで指定した3Dノードを持つオブジェクトの現在位置を基点として、(X,Y,Z)で指定された座標に移動させた場合に最初に衝突する3DオブジェクトのオブジェクトIDを調査します。
objidパラメーターで指定されるオブジェクトに設定された物理情報をもとに、衝突判定のテストを行います(実際には移動されません)。
groupパラメーターで、衝突の対象となるコリジョングループを考慮するかどうかを設定します。groupパラメーターを省略するか0以外が設定された場合は、setcoli命令で指定されたコリジョングループが考慮されます。0が指定された場合は、すべての物理設定オブジェクトが対象となります。

varで指定された変数に結果が代入されます。何らかのエラーが発生した場合は、マイナス値が代入されます。 線分に衝突するオブジェクトがあった場合は、そのオブジェクトIDが代入されます。何も衝突するオブジェクトがなかった場合は、0が代入されます。
衝突があった場合は、さらにobjidで指定されたオブジェクトのノードワーク値(work,work2)に詳細な情報が格納されます。 ノードワーク値は、getwork及びgetwork2命令により取得することができます。それぞれに設定される内容は以下の通りです。

	ノードワーク値         設定される内容
	--------------------------------------------------------------
	work                   衝突が発生したX,Y,Z座標
	work2                  衝突した面の法線ベクトルX,Y,Z値
	

gppraytest命令は、物理設定されたオブジェクトすべてが衝突の対象となります。コリジョングループの設定は考慮されません。
板ノード(gpplateで生成)との衝突は正しく判定されないことがあるため、衝突のテストを行う際には厚みのある物体(箱など)を使用するようにしてください。

sample/hgimg4フォルダに物理設定による接触判定のサンプルとして、physics_1.hsp , physics_2.hsp , physics_3.hspが含まれていますので併せて動作をご確認ください。

マテリアルの設定

マテリアルは、描画(レンダリング)に関する詳細な設定情報です。 色に関する情報からテクスチャ画像、シェーダーの設定など幅広い情報を扱います。 通常のノードオブジェクト生成では、標準的なマテリアルが自動的に適用されます。

		例:
		gpbox id_model, 1, 0xffffff	; 白い色の箱ノードを追加
	

上の例では、白い色の立方体が生成されます。 ユーザーがマテリアルを独自に生成することにより、別な質感の設定が可能になります。 マテリアルを生成するための命令は以下の通りです。

		gpcolormat var,color,opt			カラーマテリアルの生成
		gptexmat var,"file",opt				テクスチャマテリアルの生成
		gpusermat var,"vsh","fsh","defs",color,opt	カスタムマテリアルの生成
	

いずれの場合も、マテリアルが生成されると、マテリアルIDと呼ばれる整数値が 変数に代入されます。以降は、マテリアルIDを介して各種設定を変更することが 可能となります。

gpcolormat命令は、単色のカラーマテリアルを生成します。

		gpcolormat var,color,opt

		var      : 生成されたマテリアルIDが代入される変数名
		color(0) : マテリアルカラー(24bitRGB値)
		opt(0)   : マテリアルオプション値

		例:
		gpcolormat mat_id,0xff00ff,GPOBJ_MATOPT_NOLIGHT
		gpbox id_model, 1, , mat_id
	

上の例では、RGBカラーが0xff00ff(紫)の、ライティングを行なわないマテリアルを持った、 立方体のノードオブジェクトが生成されます。

ユーザーが生成したマテリアルIDを、オブジェクトが生成時に指定することにより 独自のマテリアルを持たせることが可能になります。 マテリアル生成時のオプションで、以下を指定することにより設定を変更することができます。 これらの設定は、gpmatstate命令で別途設定することも可能です。

	        マクロ名                内容
	    ----------------------------------------------------------------------------
		GPOBJ_MATOPT_NOLIGHT    ライティングを行なわない
		GPOBJ_MATOPT_NOMIPMAP   MIPMAPを生成しない
		GPOBJ_MATOPT_NOCULL     カリングを無効にする
		GPOBJ_MATOPT_NOZTEST    Zテストを無効にする
		GPOBJ_MATOPT_NOZWRITE   Zバッファ書き込みを無効にする
		GPOBJ_MATOPT_BLENDADD   プレンドモードを加算に設定する
		GPOBJ_MATOPT_SPECULAR   光源計算時にスペキュラーを適用する
	

gptexmat命令は、テクスチャ(画像)を持ったマテリアルを生成します。

		gptexmat var,"file",opt

		var     : 生成されたマテリアルIDが代入される変数名
		"file"  : 読み込まれるテクスチャファイル名
		opt(0)  : マテリアルオプション値

		例:
		gptexmat id_texmat, "res/qbox.png"	; テクスチャマテリアル作成
		gpbox id_model, 1, , id_texmat		; 箱ノードを追加
	

上の例では、resフォルダ内のqbox.pngをテクスチャとして持ったマテリアルを生成します。
テクスチャマテリアルでは、gpcolormat命令のマテリアルオプションに加えて、以下のオプションを指定することができます。

	        マクロ名                内容
	    ----------------------------------------------------------------------------
		GPOBJ_MATOPT_MIRROR     反転した画像として表示する
		GPOBJ_MATOPT_CUBEMAP    キューブマップとして設定する
		GPOBJ_MATOPT_NODISCARD  αチャンネルによるピクセル破棄を無効にする
		GPOBJ_MATOPT_UVOFFSET	UVオフセット値(u_textureOffset)を指定可能にする
		GPOBJ_MATOPT_UVREPEAT	UVリピート値(u_textureRepeat)を指定可能にする
	

gpusermat命令は、カスタムマテリアルを生成するもので、任意のシェーダーを使って 描画のすべてをコントロールすることができるようになります。 これは、シェーダーについての知識がある上級者向けの拡張機能ですので、通常は 使用する必要はありません。

		gpusermat var,"vsh","fsh","defs",color,opt	カスタムマテリアルの生成

		var      : 結果が代入される変数名
		"vsh"    : バーテックスシェーダーファイル名
		"fsh"    : フラグメントシェーダーファイル名
		"defs"   : 追加のラベル定義
		color    : RGBカラーコード
		opt      : マテリアルオプション指定
	

カスタムマテリアルを生成した場合は、gpmatprm命令によってシェーダーパラメーターに 渡すためのVector値(X,Y,Z値)を設定することができます。 (渡す型に応じて、gpmatprm1,gpmatprm2,gpmatprm4,gpmatprm16,gpmatprmt,gpmatprmp命令が用意されています)

		例:
		gpmatprm objid,"u_diffuseColor",1,0,0.5 ; マテリアルのパラメーター設定
	

上の例では、u_diffuseColorという名称のパラメーターに( 1.0, 0.0, 0.5 )のベクトル値を 設定します。これにより、マテリアルごとに異なるパラメーターをシェーダーに渡すことが 可能になります。



gpmatstate命令は、マテリアルIDを介して表示のためのステート設定を変更します。

		gpmatstate objid,"name","value"		マテリアルのステート設定
	

文字列としてnameで指定された項目に対して、valueで指定された内容を設定します。 項目と設定内容はすべて文字列で行なうので注意してください。 設定項目と、内容についての詳細は以下の通りです。

		name             value
	    --------------------------------------------------------------------
		"blend"          プレンドの有効/無効切り替え
	                         (true または false を指定)
		"blendSrc"       ブレンド元を選択(下記参照)
		"blendDst"       ブレンド先を選択(下記参照)
		"cullFace"       隠面除去(カリング)の有効/無効切り替え
	                         (true または false を指定)
		"cullFaceSide"   隠面除去(カリング)の面指定
		"depthTest"      true または false
	                         (true または false を指定)
		"depthWrite"     Zバッファ書き込みの有効/無効切り替え
	                         (true または false を指定)
		"depthFunc"      Z値比較方法を選択(下記参照)

		(*)blendSrc,blendDstで設定できる文字列

		"ZERO"                     即値(0)
		"ONE"                      即値(1)
		"SRC_COLOR"                書き込み元カラー
		"ONE_MINUS_SRC_COLOR"      書き込み元カラー(反転値)
		"DST_COLOR"                書き込み先カラー
		"ONE_MINUS_DST_COLOR"      書き込み先カラー(反転値)
		"SRC_ALPHA"                書き込み元α
		"ONE_MINUS_SRC_ALPHA"      書き込み元α(反転値)
		"DST_ALPHA"                書き込み先α
		"ONE_MINUS_DST_ALPHA"      書き込み先α(反転値)
		"CONSTANT_ALPHA"           α固定値
		"ONE_MINUS_CONSTANT_ALPHA" α固定値(反転値)
		"SRC_ALPHA_SATURATE"       書き込み元α反転値

		(*)cullFaceSideで設定できる文字列

		BACK             裏面をカリング
		FRONT            表面をカリング
		FRONT_AND_BACK   両面をカリング

		(*)depthFuncで設定できる文字列

		NEVER            常に拒否
		LESS             小さい値の時のみ許可
		EQUAL            同一値のみ許可
		LEQUAL           同一か小さい値の時のみ許可
		GREATER          大きい値の時のみ許可
		NOTEQUAL         同一でない値のみ許可
		GEQUAL           同一か大きい値の時のみ許可
		ALWAYS           常に許可
	

3Dモデルデータの表示

gpload命令により、ファイル化された3Dモデルデータ(.gpbファイル)を 読み込み表示させることができます。

		例:
		gpload id_model,"res/duck"		; モデル読み込み
	

上の例では、resフォルダ内にあるduck.gpbファイルを読み込みます。 その際に、マテリアル情報が書かれているduck.materialファイルが参照されます。 さらに、テクスチャが必要な場合は、同じフォルダ内の画像ファイルも読み込まれます。 gpload命令で読み込むためのファイル(.gpb形式)は、gameplay3Dで標準的に使用されている データ形式です。HGIMG4では、.gpb形式を生成するためのHGIMG4ツールを用意しています。
HSPスクリプトエディタの「ツール」メニューから「HGIMG4ツールを開く」を選択するか、

		gpbconv.exe
	

を起動することでツールが起動します。 (内部でコマンドラインツールのgameplay-encoder.exeを呼び出します)

HGIMG4ツールでは、fbx形式のファイルを.gpb形式に変換することが可能です。 また、.gpb形式とともに読み込まれるマテリアル情報(.material)の出力・確認が可能です。

通常は、「.materialを出力」にチェックをつけて変換を行ってください。
「構造をXMLに出力」にチェックをつけると確認のためにノードの親子関係をXMLファイルとして出力します。(.gpbの変換は行われません)
「マテリアル名を修正しない」のチェックを入れた場合、FBXに格納されたマテリアル名がそのまま使用されます。ただし日本語を含む文字列があった場合に正しく処理されないことがあるため、通常はチェックを外して変換を行ってください。

FBXにアニメーションが含まれている場合は、それを含めて.gpb形式に変換します。ボーンアニメーション、ノードアニメーションに対応していますが、シェイプアニメーションには対応していませんのでご注意ください。
アニメーションのデータとモデルのデータが分かれている場合は、「アニメーションデータ」の項目にアニメーションを含むFBXファイルを指定してください。
この場合は、「アニメーションデータ」で指定したFBXファイル内のアニメーションデータと、「モデルデータ」で指定したFBXファイル内のモデルデータが統合されて.gpbファイルが出力されます。
HGIMG4ツールの「プレビュー」タブでは、出力された.gpbファイルのプレビュー表示を行うことができます。

これは、あくまでも簡易的なプレビュー機能ですが正しくモデルが変換されているか、テクスチャやマテリアルが正しく反映されているかなどの確認をすることができます。 (読み込まれるテクスチャは.gpbファイルと同じフォルダに存在している必要があります)

fbx形式は、Autodesk社の3Dツールで使用されている標準的な3D形式です。 3Dツール「Unity」を使って、fbx形式の変換や確認を行うことが可能です。 詳しくは、こちらのページをご覧ください。

		HGIMG4 Unity連携ガイド
		hgimg4_unity.html
	

現在、fbxの出力とgpbの変換を確認しているツールは、Blender,Maya,Unityになります。
gpbconv.exe、gameplay-encoder.exeはHSPフルセットに同梱されている最新版をご使用ください。 コンバーターとHSPランタイムのバージョンが異なっている場合、正しく表示されない場合があります。

3Dモデルデータのマテリアルについて

.gpb形式とともに読み込まれるマテリアル情報(.materialファイル)には、モデルが持つマテリアル(質感)についての詳細な情報が含まれています。 .materialファイルは、テキスト形式のファイルなので、通常のテキストエディタで閲覧したり、必要に応じて内容を編集することが可能です。
.materialファイルは、HGIMG4ツールから確認・編集を行うことが可能です。 HGIMG4ツールは、HSPスクリプトエディタの「ツール」メニューから「HGIMG4ツールを開く」を選択するか、 「gpbconv.exe」を直接実行してください。

以下は、マテリアル情報に含まれるテキスト内容の例です。 複数のマテリアルが含まれている場合は、「material マテリアル名」に続く「{」から「}」の範囲が設定になります。

	material colored
	{
	    u_worldViewProjectionMatrix = WORLD_VIEW_PROJECTION_MATRIX
	    
	    renderState
	    {
	        cullFace = true
	        depthTest = true
	    }
	    
	    technique
	    {
	        pass 
	        {
	            defines = DIRECTIONAL_LIGHT_COUNT 1
	            vertexShader = res/shaders/colored.vert
	            fragmentShader = res/shaders/colored.frag
	        }
	    }
	}
	

renderState設定部分で、マテリアルごとのレンダリング設定を定義しています。

		ステート名           内容
		-------------------------------------------------
		cullFace             裏面の消去(true/false)
		depthTest            Zテスト(true/false)
		depthWrite           Z書き込み(true/false)
		stencilTest          ステンシルテスト(true/false)
		stencilWrite         ステンシル書き込み(true/false)
		blend                ピクセルブレンドの設定(true/false)
		blendSrc             ブレンド元設定(*1)
		blendDst             ブレンド先設定(*1)
		depthFunc            Zテスト機能(*2)

		(*1) 以下から選択
		ZERO / ONE / SRC_COLOR / ONE_MINUS_SRC_COLOR / 
		DST_COLOR / ONE_MINUS_DST_COLOR / SRC_ALPHA / 
		ONE_MINUS_SRC_ALPHA / DST_ALPHA / ONE_MINUS_DST_ALPHA / 
		CONSTANT_ALPHA / ONE_MINUS_CONSTANT_ALPHA / SRC_ALPHA_SATURATE

		(*2) 以下から選択
		NEVER / LESS / EQUAL / LEQUAL / GREATER / GEQUAL / 
		NOTEQUAL / ALWAYS
	

pass設定部分で、マテリアルごとのシェーダー設定を定義しています。

		設定名               内容
		-------------------------------------------------
		defines              シェーダーコンパイル時のラベル定義
		vertexShader         バーテックスシェーダーファイルのパス
		fragmentShader       フラグメントシェーダーファイルのパス
	

sampler設定部分で、マテリアルごとのテクスチャ設定を定義しています。

		設定名               内容
		-------------------------------------------------
		path                 画像ファイルのパス
		wrapS                横方向のラップ設定(REPEAT/CLAMP)
		wrapT                縦方向のラップ設定(REPEAT/CLAMP)
		mipmap               ミップマップ設定(true/false)
		minFilter            縮小フィルター設定(*1)
		magFilter            拡大フィルター設定(*1)

		(*1) 以下から選択
		NEAREST / LINEAR / NEAREST_MIPMAP_NEAREST / 
		LINEAR_MIPMAP_NEAREST / NEAREST_MIPMAP_LINEAR / 
		LINEAR_MIPMAP_LINEAR
	

以下の例では、「path = 」に続く文字列がファイルのパス名になります。 該当するテクスチャは、「res/Metal_Corrogated_Shiny.png」から読み込まれることを示しています。

	    sampler u_diffuseTexture
	    {
	        path = res/Metal_Corrogated_Shiny.png
	        wrapS = REPEAT
	        wrapT = REPEAT
	    }
	

FBXが参照するテクスチャは、gpbconv.exeで変換した場合、マテリアル情報(.material)に 出力されるテクスチャファイル名は、resフォルダ以下に統一されます。 正しく読み込みができない場合は、テクスチャ(画像)ファイルが、.materialファイルで 指定された場所に存在するか確認をしてみてください。

マテリアルの変更

3Dのオブジェクトは、設定されているマテリアルを動的に変更することが可能です。
そのために、既に生成されているオブジェクトIDからマテリアルを取得し、そのマテリアルを直接操作することになります。 gpnodeinfo命令は、3Dモデルに関する様々な情報を取得しますが、マテリアルIDを取得するオプションが用意されています。

		例:
		gptexmat id_texmat, "res/qbox.png"
		gpbox id_box, 0.5, -1, id_texmat	; 箱ノードを追加
		gpnodeinfo id_boxmat,id_box, GPNODEINFO_MATERIAL	; 生成されたマテリアルを取得
	

上の例では、id_boxmatに生成されたマテリアルのIDが取得されます。 以降は、gpmatprm、gpmatprmt、gpmatstateなどの命令でマテリアルの情報を再設定することができます。 gptexmat命令で作成したid_texmatが示すマテリアルIDとは異なることに注意してください。
gpnodeinfo命令によって取得されたマテリアルIDは、ノード内の情報を参照するために生成される特別なIDとなります。 毎フレーム取得するような処理を行うと、フレームごとに新規のマテリアルIDが取得されてしまいますので、最初の1回だけマテリアルIDを取得して使用するようにしてください。
gpnodeinfo命令で取得されたマテリアルIDは、gpdelobj命令によって破棄された場合でも元のマテリアル情報は維持されますので、不要になったマテリアルIDは破棄することができます。
取得したマテリアルIDによって、テクスチャ画像を変更する場合はgpmatprmt命令を使用します。

		gpmatprmt id,"name","filename"		マテリアルのパラメーター設定(テクスチャファイル)

		id(0)      : マテリアルID/オブジェクトID
		"name"     : パラメーター名
		"filename" : 画像ファイル名
		opt(0)     : マテリアルオプション値

		例:
		gpmatprmt id_proxymat, , "texture.png"
	

上の例では、「texture.png」というファイル名の画像でマテリアルのテクスチャを置き換えます。 (id_proxymatは、あらかじめgpnodeinfoでマテリアルIDを取得しておいてく必要があります。)
これにより、3Dモデル等に設定されているテクスチャを動的に変更することが可能です。指定された画像ファイルはキャッシュされるため、初回のみファイルの読み込みが発生しますが、以降はキャッシュされたメモリデータが使用されます。
画像ファイルではなく、既存のマテリアルIDや画面バッファで置き換えたい場合は、gpmatprmp命令を使用します。

		gpmatprmp id,"name",matobj	マテリアルのパラメーター設定(マテリアルID)

		id(0)      : マテリアルID/オブジェクトID
		"name"     : パラメーター名
		matobj(0)  : マテリアルID

		例:
		gpmatprmp id_proxymat, , GPOBJ_ID_SRCFLAG+1
	

上の例では、レンダリングバッファID1の画像でマテリアルのテクスチャを置き換えます。 (id_proxymatは、あらかじめgpnodeinfoでマテリアルIDを取得しておいてく必要があります。)
3Dモデルが複数の階層構造を持つ場合は、gpnodeinfo命令でノード名を指定してマテリアルを取得することも可能です。詳しくは、gpnodeinfo命令のヘルプを参照してください。
もう1つ、オブジェクトのコアパラメーターを変更するgpsetprm命令により、マテリアルIDを格納している「PRMSET_USEGPMAT」を書き換えることでマテリアルを変更することも可能です。

		例:
		gptexmat id_texmat, "res/qbox.png"		; テクスチャマテリアル作成
		gpsetprm objid, PRMSET_USEGPMAT, id_texmat	; マテリアルを変更する
	

ただしこの方法では、複数のマテリアルを内包している3Dモデル(gpbファイルから生成された3Dモデル)は書き換えを行うことができないので注意してください。
マテリアルの変更は、シェーダーパイプラインの変更が行われるため比較的コストの高い処理であることを覚えておいてください。毎フレームすべてのオブジェクトのマテリアルを書き換えるような処理はフレームレートの低下につながります。

また、gpsetprmf命令により、テクスチャーのフィルターやラップモードを変更することができます。

		gpmatprmf id,"name","value","prmname"	マテリアルのテクスチャ詳細設定

		id(0)       : マテリアルID/オブジェクトID
		"name"("")  : 設定名
		"value"("") : 設定する値
		"prmname"("") : パラメーター名

		例:
		gpmatprmf id_mat, "filter", "nearest"	; テクスチャーフィルターをNEARESTに設定
	

3Dモデルデータのライティング

gpload命令で読み込まれたモデルは、変換時のfbxに記録されている シェーディング情報を元にマテリアル設定が行なわれます。 つまり、モデルのライティング設定は、.materialファイルによって決まります。

変換元のFBXでライティング(Directional Light)が設定されている場合は、 自動的に.materialファイル内のdefine定義が付加されます。 ライティングされないモデルに対して、ライティングを適用する場合には、 .materialファイル内のdefine定義を修正する必要があります。 pass設定部分のdefine定義に「DIRECTIONAL_LIGHT_COUNT 1」が指定されている マテリアルはライティング計算の対象になります。 (「DIRECTIONAL_LIGHT_COUNT 1」の指定がない場合は、光源計算を行いません。)

gpuselight命令でシーンにライトの設定が行われている場合は、 gpload命令でモデルを読み込む際に、「DIRECTIONAL_LIGHT_COUNT 1」のマテリアルを内部で再設定します。 「DIRECTIONAL_LIGHT」以外のライト設定を.materialファイル内で行う必要はありません。



define定義は、「;」記号で区切ることで複数の定義を記述できます。 「SPECULAR;DIRECTIONAL_LIGHT_COUNT 1」のように記述した場合には、 ライティング計算とスペキュラーが適用されます。

ライティング及びスペキュラーを適用する場合には、material設定部分に 以下の定義を追加する必要があります。

            u_inverseTransposeWorldViewMatrix = INVERSE_TRANSPOSE_WORLD_VIEW_MATRIX
            u_cameraPosition = CAMERA_WORLD_POSITION
            u_specularExponent = 50
	    u_directionalLightColor[0] = 1, 1, 1
	    u_directionalLightDirection[0] = 0, 0, -1
	

これらは、シェーダーに渡されるデフォルトのパラメーターになります。 「u_worldViewProjectionMatrix」の定義を行なっている行の下に追加してください。 (「u_specularExponent」はスペキュラーの強度を示します。)

シーンの描画について

gpdraw命令は、シーン内のオブジェクトをすべて描画する命令です。 以下のオプションを指定することで、限られた項目の描画だけを行なうことができます。

	        マクロ名                      内容
	    --------------------------------------------------------------------
		GPDRAW_OPT_OBJUPDATE          オブジェクトの自動移動処理
		GPDRAW_OPT_DRAWSCENE          3Dシーン描画処理
		GPDRAW_OPT_DRAWSCENE_LATE     3Dシーン描画処理(OBJ_LATE)
		GPDRAW_OPT_DRAW2D             2Dスプライト描画処理
		GPDRAW_OPT_DRAW2D_LATE        2Dスプライト描画処理(OBJ_LATE)
	

OBJ_LATEのモードが付加されたもの(半透明α値が設定されているものを含む)は、 不透明のオブジェクトよりも後に描画するため、項目が分けられています。 複数の項目を「|」で区切って指定することもできます。

		例:
		gpdraw GPDRAW_OPT_DRAW2D|GPDRAW_OPT_DRAW2D_LATE
	

上の例では、2Dスプライト描画処理、2Dスプライト描画処理(OBJ_LATE)だけを実行します。 これを利用すると、3Dシーン描画と2Dスプライト描画の間にgcopy命令など別な描画命令による 表示を行なうことが可能になります。

gpdraw命令のパラメーターを省略した場合は、すべての項目が選択されている状態になります。 通常は、パラメーターを指定しなくても問題ありません。 また、2Dの直接描画命令だけを使用して、オブジェクトによる描画が不要な場合は、 gpdraw命令を記述する必要もありません。

半透明オブジェクトの描画について

αチャンネル値の設定により、2Dスプライトオブジェクト及び3Dノードオブジェクトの 透明度を変更することができます。

		setalpha オブジェクトID, α値
	

α値は、0~255までの整数値で、0が完全な透明、255が完全な不透明となります。 α値が255以外(半透明)の状態となったオブジェクトは、描画順序が前面に変更されます。 (OBJ_LATEのモードが指定されたのと同じ状態)

また、フェードパラメーターにより、オブジェクトの透明度(Alpha値)を自動的に 変化させることが可能です。フェードアウトやフェードインなどを手軽に 実現することができます。 フェードパラメーターは、gpsetprm命令により設定します。

		例:
		gpsetprm id, PRMSET_FADE, -4	; フェードアウト
	

上の例では、idが示すオブジェクトを1フレームごとに4ずつ透明度を 減算してフェードアウトします。 フェードアウト後は、自動的にオブジェクトが消去されます。 gpsetprmで設定する値が、マイナス値の場合はフェードアウト、 プラス値の場合はフェードインになります。 値が大きいほど、変化の速度も速くなります。 いずれの場合も、オブジェクトのアルファ値(PRMSET_ALPHAやsetalpha命令で 設定される0~255の値)に対して、加算・減算が行なわれます。

半透明(αチャンネル)を含む描画の処理は、通常の描画と比べて描画の負荷が高くなるため、よく検討した上で適用してください。 αチャンネルを含むテクスチャで、半透明ではないもの(透明・不透明しかないもの)については、標準でピクセルのカットオフ(αチャンネルが0のピクセルの描画を破棄する)が適用されるため、 特に意識することなくオブジェクトの描画を行うことができます。 逆に、αチャンネルが1~254で奥が透過して見えるような場合は、Z座標の奥からソートして順番に描画するなどの処理が必要になります。(Z座標による描画ソート機能は、将来のバージョンでサポートされる予定です)

オブジェクトのコアパラメーター

オブジェクトごとに保持されている重要な設定値をコアパラメーターと呼びます。 コアパラメーターは、32bit整数値で、以下の命令を介して読み書きが可能です。

	gpgetprm var,objid,prmid			オブジェクトのコアパラメーター取得
	gpsetprm objid,prmid,value			オブジェクトのコアパラメーター設定
	gpsetprmoff objid,prmid,value			オブジェクトのコアパラメーター設定(ビット削除)
	gpsetprmon objid,prmid,value			オブジェクトのコアパラメーター設定(ビット追加)
	

コアパラメーターは、32bit整数値で、様々な情報を管理しています。 コアパラメーターのIDとして指定可能な項目は以下の通りです。

		マクロ名             | 内容
		--------------------------------------------------------------
		PRMSET_FLAG            オブジェクト登録フラグ(*)
		PRMSET_MODE            モードフラグ値
		PRMSET_ID              オブジェクトID(*)
		PRMSET_ALPHA           透明度(α値)
		PRMSET_TIMER           タイマー値
		PRMSET_MYGROUP         自身のコリジョングループ
		PRMSET_COLGROUP        衝突検出するコリジョングループ
		PRMSET_SHAPE           形状ID(*)
		PRMSET_USEGPMAT        マテリアルID
		PRMSET_USEGPPHY        物理設定ID(*)
		PRMSET_COLILOG         コリジョンログID(*)
		PRMSET_FADE            フェードパラメーター
		PRMSET_SPRID           ソースバッファID(スプライトのみ)
		PRMSET_SPRCELID        ソースのセルID(スプライトのみ)
		PRMSET_SPRGMODE        コピーモード(スプライトのみ)

		(*)の項目は読み出しのみ
	

gpsetprm命令は、オブジェクトごとに保持されているコアパラメーターにvalueで指定された値を上書き設定します。 たとえば、PRMSET_FADEパラメーターを変更することでフェードイン・アウトなどの制御を行うことができます。

		例:
		gpsetprm id, PRMSET_FADE, -4	; フェードアウト
	

値を上書きではなく、ビット単位にON,OFFを行ないたい場合は、gpsetprmon/gpsetprmoff命令を使用してください。

		例:
		gpsetprmon id, PRMSET_MODE,OBJ_HIDE	; OBJ_HIDEモードだけを設定
	

PRMSET_MODEで設定されるモードフラグ値では、ビットごとにオブジェクトの挙動を設定することができます。 特定のモードフラグ値だけを設定・消去するためのsetobjmode命令も用意されています。 詳しくは、「オブジェクトのモード設定」を参照してください。

オブジェクトのクローン

クローン機能は、既に存在するオブジェクトと同じ設定で、新しいオブジェクトを 生成するものです。同一の形状、パラメーター設定(物理設定を除く)を持ちますが座標や角度 などを新しく設定することができます。 同一の物体を複数生成する場合に、設定や読み込みを何度も行なう手間を軽減し高速化にも つながります。

		例:
		gpload id_model,"res/duck"	; モデル読み込み
		gpclone i, id_model		; 同じものをクローン
	

実数ベクトルサポート命令

実数ベクトルサポート命令は、小数値、ベクトル値などの情報を扱うための 命令群です。ベクトルを変数に格納する方法としてFV値という表現が出て きますが、これは「変数名=1.0」のように1つの値を代入するのではなく 「変数名(0)=X:変数名(1)=Y:変数名(2)=Z」のように実数型の配列変数として 3つの要素(X,Y,Z)を格納しておく形式です。

FV値を使用することで、3次元座標やベクトルなどの情報を比較的 整理して扱うことができます。FV値を演算する命令では、同時に3つの要素に 対して計算されるため、1つの要素ごとに計算するよりもシンプルで高速に 処理を行なうことができます。

	fvseti fv,x,y,z					整数値からベクトル設定

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = 整数値

		(x,y,z)で指定された整数値をベクトルとしてFV値に代入する。

	fvset fv,x,y,z					ベクトル設定

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = 実数値

		(x,y,z)で指定された整数値をベクトルとしてFV値に代入する。

	fvadd fv,x,y,z					ベクトル加算
	fvsub fv,x,y,z					ベクトル減算
	fvmul fv,x,y,z					ベクトル乗算
	fvdiv fv,x,y,z					ベクトル除算

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = 計算値(実数値)

		fvで指定された変数に格納されているFV値と、指定された
		小数値(X,Y,Z)の演算を並列で行ないます。

	fvdir fv,x,y,z,type				計算が適用されたベクトルを取得する

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = ベクトル値(実数値)
		type    = 取得されるベクトルの計算タイプ

		fvで指定された変数に格納されているFV値(X,Y,Z)をもとに、
		実数値で指定されたベクトル(X,Y,Z)に対して計算を行ったものを、FV値として変数fvに代入します。

	fvmin fv,x,y,z					ベクトル最大値

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = 比較値(実数値)

		fvで指定された変数に格納されているFV値と、
		小数値(X,Y,Z)を比較して、値の大きいものを代入します。
		FV値の各要素を最小値までに切り詰める場合に使用します。

	fvmax fv,x,y,z					ベクトル最小値

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = 比較値(実数値)

		fvで指定された変数に格納されているFV値と、
		小数値(X,Y,Z)を比較して、値の小さいものを代入します。
		FV値の各要素を最大値までに切り詰める場合に使用します。

	fvouter fv,x,y,z				ベクトル外積

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = 演算するベクトル値(実数値)

		fvで指定された変数に格納されているFV値と、
		小数値(X,Y,Z)で指定するベクトルの外積を求めて代入します。

	fvinner fv,x,y,z				ベクトル内積

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = 演算するベクトル値(実数値)

		fvで指定された変数に格納されているFV値と、
		小数値(X,Y,Z)で指定するベクトルの内積を求めてfv.0に代入します。

	fvface fv,x,y,z					座標から角度を得る

		fv      = FV値が代入される変数名
		(x,y,z) = X,Y,Z座標値(実数値)

		fvで指定された変数に格納されているベクトル(FV値)を基点とする
		X,Y,Z座標から、指定されたX,Y,Z座標を直線で見るための回転角度を求めて
		代入します。

	fvunit fv						ベクトル正規化

		fv      = FV値が代入される変数名

		fvで指定された変数に格納されているベクトル(FV値)を正規化します。

	fv2str fv						ベクトルを文字列に変換

		fvで指定された変数に格納されているベクトル(FV値)を文字列に
		変換してシステム変数refstrに結果を返します。

	str2fv fv,"x,y,z"				文字列をベクトルに変換

		"x,y,z"で指定された文字列情報を「,」で区切られたX,Y,Z小数値として
		読み出し、fvで指定された変数に格納します。

	str2f fval,"val"				文字列を小数値に変換

		"val"で指定された文字列情報を小数値として読み出し、
		fvalで指定された変数に格納します。

	f2str val,fval					小数値を文字列に変換

		fvalで指定された小数値を文字列に変換して、valで指定された文字列型の
		変数に結果を返します。
	

FV値が代入された変数名で、オブジェクトのパラメーターを設定したり、取得することができます。

		例:
		fvset fv, 1,5,2				; FV値を代入
		selpos GPOBJ_CAMERA			; カメラの座標設定を選択
		objsetfv fv				; カメラにFV値を設定
	

上の例では、カメラの座標を(1,5,2)に設定しています。 sel~系の命令で設定先を選択した後、objsetfv等の命令で選択されたオブジェクトに アクセスすることができます。

		selpos id				X,Y,Z座標(Pos)を選択
		selang id				X,Y,Z回転(Ang)を選択
		selscale id				X,Y,Z倍率(Scale)を選択
		seldir id				X,Y,Z移動量(Dir)を選択
		selcolor id				R,G,Bカラー(Color)を選択
		selwork id				ワーク値(X,Y,Z)を選択
		selwork2 id				ワーク2値(X,Y,Z)を選択
	

これらsel~系の命令で設定先を選択した後、以下の命令で取得・設定・加算などを 行なうことが可能です。

		objgetfv fv				選択中のMOC情報を取得
		objsetfv fv				選択中のMOC情報を設定
		objaddfv fv				選択中のMOC情報を加算
	

実数ベクトルサポート命令は、必ずしもすべての人が使う必要はありません。 中上級者の方が場面に合わせて使用の選択するといいでしょう。

XYZの回転順番について

HGIMG4では、オブジェクトの姿勢をX,Y,Zの回転角度で指定することができますが、 アニメーションデータや、内部の管理ではクォータニオン形式による回転情報を使用しています。
オブジェクトの姿勢情報をXYZの回転角度で取得する場合、getang,getangr命令を使用することができますが、 完全なX,Y,Zの回転角度を求めることが困難なため、setang命令で指定したX,Y,Z角度と異なる 値が取得される可能性があります。あくまでも、近い姿勢を再現するために変換された値であることに注意をしてください。
回転角度を指定する場合は、通常setang命令を使用しますが、この場合はX->Y->Zの順番で回転させた姿勢が適用されます。 これだけでは不十分な場合は、以下のように回転順番が異なる命令が用意されているのでご活用ください。

	setang (X->Y->Zの順番による回転角度の設定)
	setangy (Y->X->Zの順番による回転角度の設定)
	setangz (Z->Y->Xの順番による回転角度の設定)
	event_ang (X->Y->Zの順番による回転角度のイベント変化)
	event_angy (Y->X->Zの順番による回転角度のイベント変化)
	event_angz (Z->Y->Xの順番による回転角度のイベント変化)
	event_setang (X->Y->Zの順番による回転角度のイベント設定)
	event_setangy (Y->X->Zの順番による回転角度のイベント設定)
	event_setangz (Z->Y->Xの順番による回転角度のイベント設定)
	

フレームレートの取得

getreq命令により、描画時のフレームレートを取得することができます。

		getreq fps,SYSREQ_FPS
	

上の例では、変数fpsにフレームレート(1秒間に画面が描画された回数)を代入します。 フレームレートは、基本的に描画ループ(redraw 0~redraw 1の繰り返し)で指定される await命令の待ち時間で決定されます。 フレームレートを一定に保ち、画面のちらつき(ティアリング)を防止するために、 VSYNC待ち(垂直同期待ち)を指定することができます。

		setreq SYSREQ_VSYNC,1
		gpreset
	

上のように、gpresetの前でsetreq命令によりVSYNC待ちを有効にしてください。 これにより、通常は秒間60フレームごとの動作となります。 (その場合でも、await命令は入れるようにしてください)

アニメーションクリップの作成

モデルデータ(.gpbファイル)から読み込まれたアニメーションを、 複数のクリップとして取り出して再生することができます。 モデルに複数のアニメーションを持たせるためには、あらかじめ 1つの長いアニメーションとして登録したものを用意する必要があります。

アニメーションクリップは、アニメーションデータ内の任意の区間を アニメーションとして再生するためのセットです。 アニメーションクリップには、文字列で名前を設定することができます。

		gpaddanim id_model,"run",0,700		; "run"クリップを設定

	

上の例では、「run」という名前のアニメーションクリップを設定しています。 「run」のアニメーションクリップは、0(ミリ秒)から700(ミリ秒)のフレームを 繰り返すアニメーションとして設定されます。 設定されたアニメーションクリップは、gpact命令で再生できます。 (複数のアニメーションクリップを同時に再生することができます)

		gpact id_model,"run"			; "run"クリップを再生
	

gpact命令は、指定されたアニメーションクリップの再生・停止・一時停止 などのコントロールが可能です。

		gpact objid,"name",option	アニメーションクリップを再生/停止

		objid(0)  : オブジェクトID
		"name"(""): アニメーションクリップ名
		option(1) : 再生オプション

		    option値

		        マクロ名              値          内容
		    -----------------------------------------------
			GPACT_STOP            0           停止
			GPACT_PLAY            1           開始
			GPACT_PAUSE           2           一時停止
	

さらに、アニメーションクリップの状態を取得するための、gpgetanim命令が 用意されています。

		gpgetanim var,objid,index,prmid		アニメーションクリップ設定を取得

		var   : 情報が代入される変数
		objid(0) : オブジェクトID
		index(0) : アニメーションクリップのインデックス(0~)
		prmid(0) : パラメーターID
	

objidで設定を取得するオブジェクトIDを、indexにアニメーションクリップの インデックスを指定します。 アニメーションクリップのインデックスは、オブジェクトが保持している アニメーションクリップに順番に割り振られる番号です。0,1,2,3…のような 0から始まる整数値で、存在しないインデックスが指定された場合は システム変数に-1(エラー)が代入されます。 prmidでどのような情報を取得するかを指定します。 prmidで指定できる値は以下の通りです。

	        マクロ名                   値          内容
	    --------------------------------------------------------
		GPANIM_OPT_START_FRAME     0           開始フレーム(ミリ秒単位)
		GPANIM_OPT_END_FRAME       1           終了フレーム(ミリ秒単位)
		GPANIM_OPT_DURATION        2           再生の長さ(ミリ秒単位)
		GPANIM_OPT_ELAPSED         3           経過時間(ミリ秒単位)
		GPANIM_OPT_BLEND           4           ブレンド係数(%単位)
		GPANIM_OPT_PLAYING         5           再生中フラグ(0=停止/1=再生)
		GPANIM_OPT_SPEED           6           再生スピード(%単位)
		GPANIM_OPT_NAME            16          アニメーションクリップ名
	

また、gpsetanim命令でアニメーションクリップの詳細な設定を行なうことが可能です。

		gpsetanim objid,index,prmid,value	アニメーションクリップ設定を更新

		objid(0) : オブジェクトID
		index(0) : アニメーションクリップのインデックス(0~)
		prmid(0) : パラメーターID
		value(0) : 設定される値(整数値)
	

指定されたアニメーションクリップの設定をvalueで指定される新しい値で更新します。 objid、indexの指定は、gpgetanim命令と同様です。 prmidでどのような情報を設定するかを指定します。prmidで指定できる値は以下の通りです。

	        マクロ名                   値          内容
	    --------------------------------------------------------------
		GPANIM_OPT_DURATION        2           再生の長さ(ミリ秒単位)
		GPANIM_OPT_BLEND           4           ブレンド係数(%単位)
		GPANIM_OPT_SPEED           6           再生スピード(%単位)
	

これにより、アニメーションクリップごとの再生スピードや再生ブレンド係数を変更することができます。

2D描画時の独自シェーダー設定

gcopy,celputなど2Dで直接描画を行なう命令は、スプライト描画シェーダー が標準で使用されます。(sprite.frag/sprite.vert) これをユーザーが作成した別なシェーダーに置き換えることで、2Dの直接描画を独自に拡張することができます。 2D描画に使用する元の画像バッファに、シェーダーを割り当てます。

		gpusershader "res/shaders/user.vert", "res/shaders/user.frag", ""
		buffer 1,512,512,screen_usergcopy
	

上の例では、バッファID1を512×512ドットのサイズで初期化して、 user.vert/user.fragのシェーダーを割り当てています。 (user.vertとuser.fragのシェーダーファイルはあらかじめ用意しておく必要があります) gpusershader命令は、ユーザー定義のシェーダーを指定するための命令です。

		gpusershader "vsh","fsh","defs"		ユーザーシェーダーの指定

		"vsh"     : バーテックスシェーダーファイル名
		"fsh"     : フラグメントシェーダーファイル名
		"defs"    : 追加のラベル定義
	

OpenGLシェーダー言語(GLSL)記述の詳細は、多岐に渡るためここでは 取り上げていません。別途シェーダーについての資料などを参照してください。

	※HSP3.7β4から処理最適化のため2D描画が使用するシェーダーパラメーターが変更になっている部分があります。
	既にカスタムシェーダーを作成されている方は、以下の点にご注意ください。
シェーダー内のuniform sampler2Dで定義されているテクスチャデータの名称が 「u_texture」から「u_diffuseTexture」に変更されています。
HSP3.7β4以降のシェーダーファイルでは修正されていますが、 ユーザーが作成したカスタムシェーダーのファイルは、お手数ですが対応をお願い致します。 カスタムシェーダーを使用していないユーザーの方も、HSP3.7β4以降で使用する場合は、 「res/shaders」以下のシェーダーファイルを最新のものに置き換えてご使用ください。

レンダリングバッファ

buffer命令による画像バッファの初期化時のオプション指定により、 オフスクリーン(表示されない)のレンダリングバッファを作成することが可能です。 これにより、描画先をレンダリングバッファに指定して、メイン画面に 書き込む前に画像を作成するなど、複雑なレンダリングパイプラインを 構築することができます。

		buffer 1,512,512,screen_offscreen
	

上の例では、バッファID1を512×512ドットのサイズで初期化して、 レンダリングバッファに設定しています。 (この設定を行なっていない画面は、描画先として使用できません) 実際に描画先のバッファIDを切り替える場合は、gsel命令を使用します。 「gsel 1」を指定すると、以降の描画命令はバッファID1に対して 行なわれます。「gsel 0」を指定すると、メイン画面が描画先になります。 redraw命令によるフレームの切り替えは、描画先のバッファごとに行なってください。

		gsel 1			; 描画先をバッファID1に設定
		redraw 0
		color 255,0,0
		boxf 0,0,100,100
		redraw 1
		gsel 0			; 描画先をメイン画面に設定
		redraw 0
		gmode 0
		celput 1
		redraw 1
	

画面の更新は、あくまでもメイン画面(バッファID0)が更新される タイミングになります。それまでの間に、他のレンダリングバッファを 自由に更新することができます。

レンダリングバッファと2D描画時のシェーダー定義を併用することで ポストエフェクト(画面全体の効果)などに応用することができます。

		gpusershader "res/shaders/sprite.vert", "res/shaders/p_sepia.frag", ""
		buffer 1,sx,sy,screen_offscreen + screen_usergcopy

		;	バッファID1にシーンの描画を行なう
		gsel 1
		redraw 0			; 描画開始
		gpdraw				; シーンの描画
		redraw 1			; 描画終了

		;	バッファID1からメイン画面にエフェクトの描画
		gsel 0
		redraw 0			; 描画開始
		pos 0,0:gmode 0
		celput 1
	

上の例はポストエフェクトサンプル(sample/hgimg4/posteffect.hsp)の一部です。 3Dの描画などをバッファID1に対して行なっておいた後、その画像にエフェクトを かけるシェーダー(セピアフィルター)を使ってメイン画面にcelput命令で描画しています。 レンダリングバッファやシェーダーによるエフェクトは、高い効果が得られますが GPU処理が大きくなり、負荷がかかることになるのでモバイル端末などではフレームレートが 低下する場合がありますので注意して使用してください。

イベントリスト

イベントリストは、決まった流れの処理(イベント)をあらかじめ用意 しておいて、それを個々のオブジェクトに対して適用させるための 機能です。

イベントリストを使用するためには、大きく分けて

という2つの段階があります。 まず、「イベントリストの作成」であらかじめ特定の処理を決めて おきます。たとえば、「○○の座標に移動する」とか「X座標を1足す」 など各種パラメーターに対して細かい動作を決めることができます。 こうした処理をイベントと呼び、それを複数まとめたものをイベントリスト と呼ぶようにしています。

イベントリストを作成するには、以下のように記述します。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_setpos ev1, 10,20,30
	

上の例では、座標パラメーターとして(10,20,30)を設定するための イベントを作成して、そのIDを変数ev1に代入しています。 新しくイベントを作成する場合には、必ずnewevent命令でイベントIDを 取得しておきます。次に、event_setpos等のイベント登録用の命令で、 指定されたイベントIDにイベントを追加していきます。 一度取得されたイベントIDは、シーンのリセット(gpreset命令)が 行なわれるか、またはdelevent命令によってイベントリストが削除 されるまでは保持されます。

こうしてできたイベントは、好きな時にオブジェクトに対して適用 させることができます。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_setpos ev1, 10,20,30
			; objidのオブジェクトにev1のイベントを適用
			setevent objid, ev1
	

この例では、objidが示すオブジェクトに対してev1のイベントリスト、 つまり(10,20,30)を座標として設定するという処理を適用します。 このように、イベントではパラメーターに対しての動作をまとめて 登録することができ、それを特定のオブジェクトに反映させる働きを 持ちます。

event_setposでは、座標設定のイベントを登録しますが、それ以外の パラメーターを設定するための命令も用意されています。

		event_setpos eventid, x, y, z
		event_setangr eventid, x, y, z
		event_setscale eventid, x, y, z
		event_setdir eventid, x, y, z
		event_setwork eventid, x, y, z
		event_setwork2 eventid, x, y, z
	

それぞれのグループに設定するX,Y,Z値を実数または整数値で指定 することができます。 また、

		event_setpos eventid, x1, y1, z1, x2, y2, z2
	

のように、X,Y,Zの範囲を指定することにより、乱数で指定された 範囲内の値を自動的に生成させることもできます。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_setpos ev1, 10,20,30,30,20,50
	

上の例では、XYZ=(10~30,20,30~50)までの値が設定されます。 設定だけでなく、パラメーター値に対して加算を行なうイベントも 登録することができます。

		event_addpos eventid, x, y, z
		event_addangr eventid, x, y, z
		event_addscale eventid, x, y, z
		event_adddir eventid, x, y, z
		event_addwork eventid, x, y, z
		event_addwork2 eventid, x, y, z
	

これらの命令は、特定グループのパラメーターに対して(X,Y,Z)の 値を加算します。(マイナス値を指定することで減算になります。)

イベントでは、パラメーター設定の他にも時間経過に応じた処理を 追加することができます。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_pos ev1, 20, 0,10,20
	

上の例では、20フレーム後に(0,10,20)の座標に移動するイベントが 登録されます。このイベントが適用されたオブジェクトは、自動的に 20フレームの間指定された座標まで移動を行ないます。

単純な待ち時間を登録するためのevent_wait命令も用意されています。 event_waitイベントでは、指定されたフレーム数が経過するまで次の イベント処理を待ちます。

複数のevent_posイベントを登録することにより、移動の経路を 細かく指定しておくことが可能です。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_pos ev1, 20, 10,0,0
			event_wait ev1, 20
			event_pos ev1, 20, 10,10,0
			event_wait ev1, 20
			event_pos ev1, 20, 0,10,0
			event_wait ev1, 20
			event_pos ev1, 20, 0,0,0
			event_wait ev1, 20
	

上の例では、(10,0,0)→(10,10,0)→(0,10,0)→(0,0,0)の順番に 移動を行ないます。 event_posなど座標移動の補間には、デフォルトでスプラインが使用されます。 (命令のオプションで補間方法を任意に指定することも可能です)

パラメーターを相対的(もとの値からの差分)に指定したい場合は、 相対指定オプションを指定します。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_pos ev1, 20, 10,10,0, 3
			event_wait ev1, 20
			event_pos ev1, 20, 10,-10,0, 3
			event_wait ev1, 20
			event_pos ev1, 20, 10,10,0, 3
			event_wait ev1, 20
			event_pos ev1, 20, 10,-10,0, 3
			event_wait ev1, 20
	

上の例では、もとの座標が(0,0,0)にあった場合、 (10,10,0)→(20,0,0)→(30,10,0)→(40,0,0)の順番に移動を行ないます。

パラメーター加算とevent_waitイベントを組み合わせることで、 連続的なパラメーター変化をさせることができます。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_addpos ev1, 0,1,0
			event_wait ev1, 10
			event_addpos ev1, -1,0,0
			event_wait ev1, 20
	

上の例では、最初の10フレームはYに1を加算し続け、その後 20フレームは、X座標を-1し続けることになります。 さらに、イベントを繰り返し処理させるためにevent_jump命令を 使用することができます。

		例:
			newevent ev1	; 新しいイベントIDを取得
			event_addpos ev1, 0,1,0
			event_wait ev1, 20
			event_addpos ev1, 0,-1,0
			event_wait ev1, 20
			event_jump ev1, 0, 100
	

上の例では、20フレームごとにY座標を1だけ加算・減算する という処理を繰り返し行なうことになります。 event_jumpは、登録されているイベントリストの中で指定された 場所に処理を戻します。これにより、永遠に特定の処理をし続ける イベントリストを作成することが可能になります。

event_prmset命令は、オブジェクトの各種パラメーターを設定するための イベントを登録します。 gpsetprm命令で指定する各種フラグの設定をイベントから行なうことができます。 以下のパラメーターIDに、指定された値を直接設定します。

		パラメーターID   内容
		---------------------------------------
		PRMSET_FLAG            オブジェクト登録フラグ(*)
		PRMSET_MODE            モードフラグ値
		PRMSET_ID              オブジェクトID(*)
		PRMSET_ALPHA           透明度(α値)
		PRMSET_TIMER           タイマー値
		PRMSET_MYGROUP         自身のコリジョングループ
		PRMSET_COLGROUP        衝突検出するコリジョングループ
		PRMSET_SHAPE           形状ID(*)
		PRMSET_USEGPMAT        マテリアルID
		PRMSET_USEGPPHY        物理設定ID(*)
		PRMSET_COLILOG         コリジョンログID(*)
		PRMSET_FADE            フェードパラメーター
		PRMSET_SPRID           ソースバッファID(スプライトのみ)
		PRMSET_SPRCELID        ソースのセルID(スプライトのみ)
		PRMSET_SPRGMODE        コピーモード(スプライトのみ)

		(*)の項目は読み出しのみ
	

特定のモードフラグ値だけを設定・消去するためのevent_prmon,event_prmoff 命令も用意されています。また、event_prmadd命令により特定範囲内の加算・減算を行うことが可能です。

		例:
			event_prmon ev1,PRMSET_MODE,OBJ_HIDE
	

上の例では、非表示フラグのみを設定し、それ以外のフラグはそのままになります。 event_prmoff命令は、指定されたフラグのみを消去し、それ以外のフラグはそのままになります。

オブジェクトがイベントリストに登録されたイベントをすべて実行した場合は そのまま登録から消去されます。(イベントリストそのものは残っています)

event_delobj命令は、イベントが実行されているオブジェクトそのものを 廃棄するためのイベントを登録します。 このイベントを実行するとともに、オブジェクトは破棄されます。

イベントリストより、ゲーム等で起きる定型の処理(爆発やミサイルの軌道など)を スマートに分離して管理することができます。 イベントリストは、非常に応用範囲が広い反面、命令の種類も多く 最初は難しく感じるかもしれませんが、1つ1つ使いながら覚えて いけばスクリプトで行なう手間を大幅に削減することができるはずです。

setevent命令によって設定されるイベントは、オブジェクト1つ あたり4つまで同時に適用することが可能です。 複数のイベントを多重に実行させないようにするためには、 setevent命令で登録するスロットを固定して指定するようにしてください。

また、setevent命令によりオブジェクトに設定されたイベントを削除 することも可能です。詳しくは、命令リファレンスを参照してください。

ポストエフェクト

HGIMG4では、標準でポストエフェクトのためのモジュール(mod_posteffect.as)が用意されています。
ポストエフェクトは画面全体に対して効果をかけるもので、様々な効果を選択して適用することが可能です。(ポストエフェクトはオフスクリーンバッファを使用するため、使用できるプラットフォームが限定されますのでご注意ください)
現在サポートされている効果は、以下の通りです。

ポストエフェクトID内容オプション
POSTID_NONE0なし
POSTID_SEPIA1セピア
POSTID_GRAY2グレースケール
POSTID_BLUR3ぼかしlevel(4.0)
POSTID_BLUR24ぼかし(高品質)level(6.0)
POSTID_MOSAIC5モザイク
POSTID_CONTRAST6コントラストlevel(2.0),bright(-0.2)
POSTID_SOBEL7輪郭抽出
POSTID_CRT8ブラウン管風湾曲率X(0.5),湾曲率Y(0.4)
POSTID_OLDFILM9古いフィルム風
POSTID_GLOW10グローrate(64),bright(0.3)
POSTID_GLOW211グロー(高品質/加算)rate(128),cutoff(0.5),level(10)
POSTID_GLOW312グロー(高品質)rate(128),cutoff(0.5),level(10)
POSTID_CUTOFF13カットオフratio(0.8)

ポストエフェクトモジュールを使用する場合は、必ず最初に#include命令でmod_posteffect.asを追加してください。

		#include "hgimg4.as"		; HGIMG4を使用
		#include "mod_posteffect.as"	; ポストエフェクトモジュールを使用
	

これにより、以下の命令を使用することができるようになります。

		post_reset p1		ポストエフェクト初期化
		post_select p1		ポストエフェクトIDを指定
		post_setprm p1,p2,p3	ポストエフェクトオプションを指定
		post_drawstart 		ポストエフェクト用の画面描画開始
		post_drawend		ポストエフェクト用の画面描画終了
		post_getname p1		ポストエフェクト名を取得
		post_getmaxid p1	ポストエフェクトID最大値を取得

	

post_reset命令を最初に1度だけ呼び出して初期化を行う必要があります。
以降は、post_select命令によりポストエフェクトIDを指定して、画面の効果を有効にすることができます。 また、post_setprm命令により設定中の効果ごとのオプション値を設定することができます。(上表のオプション項目にあるパラメーターを指定できます。カッコ内はデフォルト値です。)
ポストエフェクトモジュールを使用する場合は、画面更新の際にpost_drawstart、post_drawend命令を使用してください。 通常、redraw 0~redraw 1で画面の更新を行っていますが、その替わりにredraw 0→post_drawstart、redraw 1→post_drawendを使用します。
以下は、非常にシンプルなポストエフェクト(モザイク)を適用した例です。

		#include "hgimg4.as"
		#include "mod_posteffect.as"
		
			post_reset			; ポストエフェクトを初期化
			post_select POSTID_MOSAIC	; モザイクフィルタを指定
			setpos GPOBJ_CAMERA, 0,0,5	; カメラ位置を設定
			gpbox id_model, 1		; 箱ノードを追加
		*main
			post_drawstart			; 描画開始
			color 64,64,64:boxf		; 背景をクリア
			addang id_model,0,0.02,0.01	; ノード回転
			gpdraw				; シーンの描画
			post_drawend			; 描画終了
			await 1000/60			; 待ち時間
			goto *main
	

ポストエフェクトは、効果によって非常に負荷のかかる処理が発生します。 ビデオカード(GPU)の性能によっては、フレームレートが落ちたり、正しく動作しない可能性がありますので注意してください。

sample/hgimg4フォルダにポストエフェクトのサンプルとして、posteffect.hspが含まれていますので併せて動作をご確認ください。

UVオフセット/リピートの設定

テクスチャマテリアルを作成する際に、GPOBJ_MATOPT_UVOFFSET、GPOBJ_MATOPT_UVREPEATのオプションを使用することができます。
これは、UV(テクスチャが参照される座標)値に任意の値を加算したり、繰り返し数を設定するためのものです。

	gptexmat id_texmat, "res/qbox.png", GPOBJ_MATOPT_UVOFFSET   	; テクスチャマテリアル作成
	gpbox id_model, 1 , , id_texmat		; 箱ノードを追加
	gpmatprm2 id_model, "u_textureOffset", 0.1, 0.2			; UVオフセットの設定
	

これにより、テクスチャが本来参照される座標をずらして表示することが可能です。 上の例では、UVオフセットをUが0.1、Vが0.2だけ加算する設定になります。 gpmatprm2命令は、マテリアルに設定されるシェーダーパラメーターを更新する命令です。「u_textureOffset」というパラメーターに2つの実数を設定しています。 UV値は、テクスチャの解像度とは関係なく横(U)、縦(V)の座標を0.0~1.0の正規化された座標として扱っています。(1.0からはみ出た部分は、繰り返されます。)
同様に、GPOBJ_MATOPT_UVREPEATオプションにより、繰り返し数を設定することが可能になります。 この場合は、

	gpmatprm2 id_model, "u_textureRepeat", 2, 2			; UVリピートの設定
	

上のように、「u_textureRepeat」というパラメーターにUVそれぞれの繰り返し数を2つの実数として設定します。

自由な形状の作成

ユーザーが自由な形状を3Dモデルとして定義したもの(カスタム3Dメッシュ)を3Dノードオブジェクトとして生成することができます。
あらかじめ、gpmeshclear、gpmeshadd、gpmeshpolygon等の命令を使用して、カスタム3Dメッシュと呼ばれるモデル情報を構築する必要があります。 gpboxやgpplateのような単純なモデルではなく、自由に複雑な形状を定義することができますが、頂点座標や法線ベクトルの1つ1つを定義する必要があるため、上級者向けの機能と考えてください。 通常は3Dモデルデータを.gpbファイルとして用意したものをご利用ください。
カスタム3Dメッシュは、以下のような手順で作成することができます。

	1. gpmeshclear命令でカスタム3Dメッシュを初期化する
	2. gpmeshadd命令で必要な頂点情報を登録する
	3. gpmeshpolygon命令により頂点情報を組み合わせて3角形または4角形の面を構成する
	4. 必要な面だけ以上の登録を繰り返す
	

頂点情報には、X,Y,Z座標、法線ベクトル、テクスチャUV座標などを登録することが可能です。これらを適切に設定することで、自由な形状を定義することができます。

		gpmeshclear			カスタム3Dメッシュを初期化
	

gpmeshclear命令は、カスタム3Dメッシュの登録情報を初期化します。
実際のデータ登録は、gpmeshadd、gpmeshpolygon命令を使用します。

		gpmeshadd var,x,y,z,nx,ny,nz,u,v	カスタム3Dメッシュに頂点情報を追加

		var     : 生成されたメッシュ頂点IDが代入される変数名
		x(0)    : X座標(実数)
		y(0)    : Y座標(実数)
		z(0)    : Z座標(実数)
		nx(0)   : 法線ベクトルX(実数)
		ny(0)   : 法線ベクトルY(実数)
		nz(0)   : 法線ベクトルZ(実数)
		u(0)    : テクスチャ頂点座標X(実数)
		v(0)    : テクスチャ頂点座標Y(実数)
	

gpmeshadd命令は、カスタム3Dメッシュに頂点情報を追加登録します。
頂点情報は、X,Y,Z座標、法線ベクトル、テクスチャUV座標を1つのセットとして登録します。
varで指定された変数に、登録されたメッシュ頂点IDが代入されます。メッシュ頂点IDは、面(3角形,4角形)を構成する際に使用します。 既に登録されている頂点情報の場合は、過去に登録されたメッシュ頂点IDが代入され、重複して登録は行われません。頂点情報は最大で32767まで登録することが可能です。
(X,Y,Z)座標は3D空間上の頂点を示します。法線ベクトル(X,Y,Z)は頂点が向いている方向(ベクトル)を正規化したものを示します。法線ベクトルは、光源計算を行う際に必要となります。
テクスチャ頂点座標(X(u),Y(v))は、テクスチャを貼る際に参照される座標を指定します。原点(0.0, 0.0)から両端(1.0, 1.0)までの正規化された値となります。マテリアルとしてテクスチャを貼る際に必要となります。
gpmeshadd命令により、必要な頂点情報をすべて登録してください。
実際に頂点情報を組み合わせて面(3角形,4角形)を登録する場合は、gpmeshpolygon命令を使用します。

		gpmeshpolygon p1,p2,p3,p4		カスタム3Dメッシュに面情報を追加

		p1(0)   : メッシュ頂点ID1
		p2(0)   : メッシュ頂点ID2
		p3(0)   : メッシュ頂点ID3
		p4(-1)  : メッシュ頂点ID4
	

あらかじめ、gpmeshadd命令により登録された頂点情報から、メッシュ頂点IDを組み合わせて、面(3角形,4角形)を構成します。
3角形の場合は、p1,p2,p3パラメーター、4角形の場合は、p1,p2,p3,p4パラメーターにメッシュ頂点IDを指定してください。頂点を指定する順番は、p1,p2,p3の3角形が時計回りに並ぶように配置してください。(4角形の場合は、残りの1頂点を最後に追加してください)
指定する座標は、(-1,-1,0)が左上、(1,1,0)が右下となるような座標系になります。 OpenGLの座標系ではなく、あくまでも座標値の大小でモデル座標を考慮しています。 また、テクスチャ(UV)座標は、縦の0~1は上下が逆になっていますのでご注意ください。
gpmeshpolygon命令により、必要な面情報をすべて登録してください。 こうして構築されたデータは、gpmesh命令でノードオブジェクトとして登録することができます。

		gpmesh var,color,matobj		3Dメッシューノードを生成

		var     : 生成されたオブジェクトIDが代入される変数名
		color(-1)  : マテリアルカラー(24bitRGB値)
		matobj(-1) : マテリアルID
	

gpmesh命令は、作成されたカスタム3Dメッシュの情報をもとに、登録されているすべての面を使用したモデルを生成します。
varで指定された変数に、生成されたオブジェクトのIDが代入されます。 生成されたオブジェクトはgpload命令により読み込まれた3Dモデルと同様に操作することができます。
colorパラメーターでモデル全体の色(マテリアルカラー)を24bitRGB値(0xRRGGBBで示される値)により指定します。 colorパラメーターが省略された場合は、白色(0xffffff)が使用されます。
matobjパラメーターで、マテリアルIDを指定することができます。 gpcolormat命令などにより、ユーザーが生成したマテリアルを使用する場合は指定してください。 matobjパラメーターが省略された場合は、標準のマテリアルが使用されます。
カスタム3Dメッシュは、何度でも再定義して異なるモデル形状を登録することが可能です。

sample/hgimg4フォルダにカスタム3Dメッシュのサンプルとして、freemesh.hspが含まれていますので併せて動作をご確認ください。

階層情報の取得

gpload命令で読み込まれた3Dモデルは、親子関係など複雑な階層(ノード)を持っています。 この階層情報を取得してアクセス可能にするのが、gpnodeinfo命令です。
gpnodeinfo命令により、任意の階層にあるノードの情報、階層全体の情報を調べることができるようになります。

	gpnodeinfo var,objid,option,"name"

	var       : 結果が代入される変数名
	objid(0)  : オブジェクトID
	option(0) : メッシュ頂点ID1
	name      : 階層ノード名
	

gpload命令で読み込まれた3Dモデルの階層情報を取得して、varで指定された変数に結果を代入します。 objidで指定した3Dモデルが持つ階層を名前によって指定することで個別のノードを特定します。 (階層の名前(ノード名)は、3Dモデル作成時にあらかじめ付けられています。すべての階層を取得する際には、mod_gputilモジュールのgptree_get命令をご使用ください。) option値により、代入される結果を選択することができます。option値に指定できる値は、以下の通りです。

	オプション値          | 取得される内容
	--------------------------------------------------------------
	GPNODEINFO_NODE         該当するノードを示すオブジェクトID
	GPNODEINFO_MODEL        該当するモデルノードを示すオブジェクトID
	GPNODEINFO_NAME         該当するノード名(*)
	GPNODEINFO_CHILD        階層が持つ子のノード名(*)
	GPNODEINFO_SIBLING      同じ階層にある隣のノード名(*)
	GPNODEINFO_SKINROOT     スキンメッシュが持っているノード名(*)

	(*) 結果の文字列が代入されます
	

GPNODEINFO_NODEを指定した場合は、指定された名前を持つ階層を示す特別なオブジェクトIDの値が代入されます。 このオブジェクトIDを使用して、getpos、getang、getquatなどそれぞれの階層が持つ座標や回転情報を取得することができます。 (このオブジェクトIDは、gpnodeinfo命令で取得した直後しか使用できません。他の階層をgpnodeinfo命令で取得した場合は、以前に取得したオブジェクトIDは無効になります) GPNODEINFO_MODELを指定した場合は、描画するモデルを持った階層のみオブジェクトIDが取得されます。 GPNODEINFO_CHILD、GPNODEINFO_SIBLING、GPNODEINFO_SKINROOTのオプションは、他の階層との繋がりを取得します。これにより、ノードの階層を調べることができます。 処理が正常に終了した場合は、システム変数statに0が代入されます。エラーが発生した場合は、システム変数statにマイナス値が代入されます。

すべての階層を文字列で取得するためのモジュール「mod_gputil.as」が標準で用意されています。 このモジュールを使用することで、gptree_get命令によりモデル階層全体の構造を文字列として取得することが可能です。 実際のモデル階層取得は、モジュール内のgpnodeinfo命令によって行われています。

	;	すべての階層を文字列で取得
	#include "hgimg4.as"
	#include "mod_gputil.as"
	gpload id_model,"res/tamane2"		; モデル読み込み
	sdim s1,256
	gptree_get s1,id_model
	dialog s1
	

以下の例では、tamane2.gpbのモデル階層内にある「asi_L_」という名前のノードから座標(ローカル座標)を取得します。 アニメーションが適用されている場合は、適用後の情報が取得されます。

	;	特定の階層をノードとして取り出す
	gpload id_model,"res/tamane2"		; モデル読み込み
	nodename = "asi_L_"
	gpnodeinfo infonode,id_model, GPNODEINFO_NODE, nodename
	if infonode>0 {
		getpos infonode,x,y,z		; 座標を取得する
		mes "XYZ="+x+","+y+","+z
	}
	

GPNODEINFO_NODEオプションで取り出された階層ノードは、以下の命令により階層情報を取得可能です

	命令     | 取得される内容
	--------------------------------------------------------------
	getpos     ルート(起点)からのローカル座標
	getquat    親階層からのローカル回転角度(クォータニオン)
	getang     親階層からのローカル回転角度(XYZ回転)
	getscale   親階層からのローカルスケール
	getwork    親階層からのローカル座標
	

また、GPNODEINFO_NODEオプションで取り出された階層ノードは、以下の命令により階層情報を設定可能です

	命令     | 設定される内容
	--------------------------------------------------------------
	setpos     親階層からのローカル座標
	setquat    親階層からのローカル回転角度(クォータニオン)
	setang     親階層からのローカル回転角度(XYZ回転)
	setscale   親階層からのローカルスケール
	

※階層ノードのローカル座標はgetpos命令で取得されたものとは異なっているので注意してください。

登録の限界数について

登録するオブジェクト数や、マテリアル数が足りない場合は、別途 setreq命令により最大数を設定する必要があります。 以下の例は、オブジェクト最大数を4096に設定します。

		setreq SYSREQ_MAXOBJ,4096	; オブジェクト最大数を拡張する
	

SYSREQ_MAXMATERIALでは、マテリアル最大数を設定可能です。 これにより、celload命令などで扱う画像(テクスチャ)の数を増やすことができます。
setreqで設定できる主な項目は以下の通りです。(カッコ内はデフォルト値)

		マクロ名              内容
		---------------------------------------------------------
		SYSREQ_MAXOBJ         オブジェクト最大数(1024)
		SYSREQ_MAXMATERIAL    マテリアル最大数(256)
		SYSREQ_MAXEVENT       イベント最大数(1024)
		SYSREQ_VSYNC          VSync待ちを有効にする(0)
		SYSREQ_THROUGHFLAG    座標のボーダー処理フラグ(0)
		SYSREQ_FPS            フレームレート(取得のみ)
	

この他に、HSP3Dishがサポートする設定項目も使用可能です。

カスタムシェーダーの使用について

HGIMG4での描画はすべてシェーダーを経由して行われています。 これは、OpenGLシェーダー言語(GLSL)で記述されており、そのためのファイルが「res/shaders」以下に置かれています。
HGIMG4で用意されているシェーダーは、3D描画用、2D描画用、ポストエフェクト用に分かれています。いずれもバーテックスシェーダー(.vert)、フラグメントシェーダ(.frag)のセットでファイルが用意されています。

		ファイル名              用途
		---------------------------------------------------------
		sprite                  2D描画用(画像あり)
		spritecol               2D描画用(単色)
		font                    フォント描画用(通常は使用しない)
		colored                 3D描画用(単色ポリゴン)
		textured                3D描画用(テクスチャポリゴン)
		terrain                 地形描画用(現在は未使用)
		skybox                  スカイボックス描画用(現在は未使用)
		lighting                光源計算用(colored,texturedなどに結合されます)
		p_で始まるファイル       ポストエフェクト(2D描画)用
	

通常は、これらのシェーダー名は意識することなく内部で割り当てられています。 標準的なシェーダーではなく、ユーザーが独自に記述したものを使用する場合にカスタムシェーダーの設定が必要となります。
3D描画を行う場合、内部で生成される箱や板などの単一の形状はgpcolormat、gptexmat命令でマテリアルを作成する際にカスタムシェーダーを設定することができます。このマテリアルを使用して、gpbox、gpplateなどの命令で形状を作成してください。
詳しいカスタムシェーダーの指定方法については、マテリアルの設定の項目を参照してください。

.gpbファイルにより作成された3Dモデルの場合は、セットで読み込まれる.materialファイル内にシェーダーの設定が書かれています。

		    technique
		    {
		        pass 
		        {
		            vertexShader = res/shaders/textured.vert
		            fragmentShader = res/shaders/textured.frag
		        }
		    }
	

technique/pass項目以下にある、vertexShader、fragmentShaderの指定を書き換えることでカスタムシェーダーが読み込まれます。(vertexShader/fragmentShaderの指定がない場合は、追加することが可能です。)

カスタムシェーダーの記述には、OpenGLシェーダー言語(GLSL)についての理解が必要になります。 記述の詳細については、多岐に渡るためここでは解説していません。 別途シェーダーについての資料などを参照してください。

gcopy、celput等の2D描画時には通常「sprite.vert」「sprite.frag」「spritecol.vert」「spritecol.frag」が使用されています。 (これらは標準でシステムに内包されているため、「res/shaders」以下のファイルは参照されていません)
2D描画で使用するシェーダーを置き換える設定については、 2D描画時の独自シェーダー設定を参照してください。

エラーログ

HGIMG4では、エラーや不具合が発生した際の原因を知るためのヒントとなるログファイルが出力されます。 ログファイルは、ランタイムファイル(hsp3gp.exe)と同じフォルダに「hsp3gp.log」というテキストファイルで出力されます。 3Dモデルのロード時や、アニメーション適用時、シェーダーコンパイル時などの詳細なエラーや警告が記録されています。 ログの出力をOn/Offするためのスイッチをsysreq(システムリクエスト)項目で設定することが可能です。

		setreq SYSREQ_LOGWRITE,0	; ログ出力を抑制
	

上の記述を入れることで、ログファイルの出力は行われません。標準では、ログファイルの出力は有効になっています。

現バージョンでの注意点

以下の機能は未実装です。将来のバージョンでサポートされる予定です。

	・シャドウマップのサポート
	・アニメーションデータへのアクセスとボーンの再接続
	・コリジョンオブジェクトの詳細な設定
	・パーティクルとエミッターの詳細設定
	・バンプマップ、ハイトマップ、LODサポート
	

HGIMG4では、より使いやすく、シンプルに3D表示を活用できるよう開発が進められています。
少ないデータ、スクリプトでモデルデータ・アニメーションといった高度な技術を活用するために、HGIMG4は独自の拡張を続けています。 OpenGL/DirectXによる描画、GLSLシェーダーの活用、物理エンジン(Bullet)、イベントシステムなどを搭載し、 キャラクターアニメーション、マルチパスレンダリング、ポストプロセッシングスタックなど強力なシステムを搭載します。
新しいHSP3.7に向けて進化を続けるHGIMG4に、これからもご期待ください。

PACKFILEの対応について

HSP3.7β2以降で、PACKFILEマネージャによってパックされたファイル(.dpmファイル及び実行ファイル埋め込み)の読み込みに対応しています。
「res」フォルダ以下にデータがすべて格納されている場合は、

		#pack "res/*"
	

のように記述して、実行ファイル自動作成[ctrl]+[F9]キー)を行うことですべてのデータを含む実行ファイルが生成されます。(暗号化を行う場合は、#epack命令をご使用ください)
android版はWindowsと同様にdata.dpmファイルからの読み込み及び暗号化に対応しています。 それ以外のプラットフォームでは、現在まだ暗号化に対応していませんのでご了承ください。

著作権とライセンス

ユーザーがHGIMG4を使って作成したオリジナルのソフトウェア(実行ファイル)の権利は、それを作成したユーザーに属します。 ユーザーがHGIMG4を使って作成したオリジナルのソフトウェア(実行ファイル)を、 自由に通信、即売会、店頭などで展示、配布、販売することができます。 ライセンス料は必要ありません。 HGIMG4とそのソースコードは、HSP開発セットと同様の修正BSDライセンスが適用されます。

HGIMG4は複数のライブラリを使用して開発されています。
HGIMG4を使用したソフトウェアの配布を行なう場合は、 以下のコピーライトを表示するか、またはテキストファイルを同梱するようにしてください。

(HGIMG4の場合は、「著作権とライセンス」の紫で示された文書、 DirectX版HGIMG4(hgimg4dx)の場合は、さらに「Project Angleの著作権とライセンス」の項目に紫で 示された文書を提示するか、配布ファイルの一部として同梱する必要があります。)

GamePlay3D v3.0.0
http://www.gameplay3d.io/

Bullet Collision Detection and Physics Library
Advanced Micro Devices, Inc.
http://bulletphysics.org

The OpenGL Extension Wrangler Library
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Copyright (C) 2002-2007, Marcelo E. Magallon 
Copyright (C) 2002, Lev Povalahev
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Project Angleの著作権とライセンス

HGIMG4 DirectX9版ランタイム及び付属のDLLは、ANGLE Projectの ソースをもとに作成されています。再配布を行なう場合は、 以下のコピーライト表示か、または「ANGLE Project_LICENSE.txt」を 同梱するようにしてください。

DirectX9(angle)版のランタイムは、zakkiさんが製作されたものを同梱させていただきました。 zakkiさん及び、ご意見をお寄せいただいた多くの方々に感謝致します。

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プロ生ちゃんサンプルデータの著作権とライセンス

サンプルで使用されている3Dモデル(プロ生ちゃん)のライセンスは、以下を参照してください。

	暮井 慧(プロ生ちゃん) 3D model
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	※詳しくは、 https://kei.pronama.jp/
	
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	https://kei.pronama.jp/guideline/
	
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