レトロゲーム系イベント「ゲームレジェンド28」に参加をしてアーケード筐体の展示を行ないました。(過去の参加報告は、こちら。)
前回は70年代の古いゲームだったのですが、今回はぐっと時代が進んで1988年の「アサルト(ASSAULT)」(ナムコ)アップライト筐体を設置してみました。(と言っても30年前のゲームですが…。)
2本のレバーでタンクを操作して、ダイナミックに回転拡大する画面の中で敵を倒しながら進んでいく未来感あふれるシューティングゲームです。ナムコ(現・株式会社バンダイナムコアミューズメント)がアーケード向けにリリースしたもので、大河原邦男氏によるメカデザインをミニチュアモデルで製作し、広報イメージに使用するなど意欲的な試みが多く見られます。
日本国内では、座って遊ぶテーブル筐体やコンソレット筐体などで稼働していましたが、今回持ち込んだのは、米国内で(ライセンスを得て)発売されていたアタリゲームズ版のアップライト筐体です。縦画面を生かしたスリムな筐体で、日本のものとは違った魅力があります。今回ブースが隣だったBEEPさんが「テンペスト」を設置していたので、ちょうどアタリブランドの筐体が2つ並ぶことになりました。
アサルトが登場した1988年は、日本が得意とするスプライトハードウェアの円熟期であり、「パワードリフト」(セガ)、グラディウスII(コナミ)、大魔界村(カプコン)など多くの人気タイトルがアーケードに登場していた時期でもあります。
画面に表示させるオブジェクト(画像)を高速に描画するための仕組みがスプライトなのですが、それまでも画像の拡大と縮小は実現されていました。そこに回転を組み合わせた最初期のシステムになります。(家庭用ゲーム機では、スーパーファミコンがいち早く回転機能を搭載していましたが、「アサルト」は、その2年前に登場しています。ちなみに、ハードウェアで画像回転を実現したのは、「チューブパニック」(日本物産・1984)が最初だと思われます。)
これにより、360度自由に自機の方向を動かしながら(実際は背景の方が回転しますが)、弾を撃つという独自のシューティングに仕上がっています。
「アサルト」が動いていたシステム基板「ナムコSYSTEM II」は、非常に贅沢な作りをしていて、サウンド関係のハードウェアも力が入っていました。高価なFM音源のYM2151に加えて、独自開発した24chのPCM音源(C140)を搭載し、当時としては異例なほど豪華な性能を持っていました。日本のゲームが世界を席巻し、バブル景気でもあった当時の勢いを感じます。
このゲームでサウンドを担当していたのが、細江慎治(めがてん)氏と、野口和雄(サンダー)氏で、個性的かつクールなゲームミュージックは今なお多くのファンに支持されています。
ちょうど当日、スーパースィープブースに来ていた細江氏にお願いして、その場でマーキーにサインを入れて頂きました、ありがとうございます!
細江氏にゲームを遊んでもらいながら話をしていたのですが。
おにたま 「この筐体を見たことは…?」
細江氏 「初めて見たかも!」
おにたま 「えっ…」
おにたま 「1面クリアするまで音楽が鳴らないのはなぜ…?」
細江氏 「うーん何だろう…演出かなぁ?」
おにたま 「えっ…」
あまり細かいことは覚えていない様子…。
いやしかし、音楽が素晴らしいことは変わりないので、ぜひチェックしてみてください。
最後に恒例となった、当日の最終的なハイスコアを掲載しておきます。
恐ろしいことに、日本とは違う操作レバーでプレイスタイルも違うはずなのに、初プレイでエンディングまで到達するプレイヤーが現れたりして、プレイヤー層の厚さを感じました。
ブースにお越し頂いた皆様、本当にありがとうございました。今後また機会があれば、展示を行なっていきたいと思います。
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