レトロゲーム系イベント「ゲームレジェンド36」でアーケード筐体の展示を行ないました。
(過去の参加報告は、こちら。)
今回はアーケード筐体展示として、「リアクター(Reactor)」(Gottlieb 1982)を設置しました。
リアクター(Reactor)は、アメリカのアーケードゲームでゴットリーブ(Gottlieb)社によって作られました。日本ではごく僅かに輸入されただけで、ほとんど知られていないと思います。
プレイヤーは、トラックボールと2つのボタンを使用して原子炉の中で敵を倒しながら進めます。粒子のような敵は、自機の体当たりで外側の壁(kill wall)にぶつけて倒すことができます。
登場した時は、とにかく誰も見たことのないオリジナリティーの高いゲームでした。自機の体当たりで敵を倒すゲームは、「バーニンラバー(1982/11)」、「ゼロイゼ(1983)」、「モトス(1985)」などがありますが、いち早く登場していたのが、この「リアクター(1982/6)」です。
ゴットリーブ社は、古くからピンボールを作っている名門のメーカーですが、ビデオゲームに関してはとにかく独自性のあるユニークなものを製作しています。最も知られているゲームは、「Qバート(1982/11)」だと思いますが、このリアクターを始めとして多くのユニークな製品を手掛けています。あまりにもユニークすぎて、ロケテストの結果が奮わずお蔵入りになってしまう作品が多いことでも知られています。
リアクターのゲームルールもユニークですが、原子炉内部を表した正方形に近いフィールド、限りなく抽象的なキャラクター、ソリッドなサウンドどれを取っても普通ではありません。トラックボールとボタン2つという操作も独特です。
ボタン機能には、敵を強く跳ね飛ばす(Energy)ものと、自分の囮を出す(Decoy)ものがあります。Decoyのボタンは、自機の分身を出して、そこに敵が集まったところを攻撃するために用意されています。
最初はとても難解で難しいゲームですが、慣れてくるとテンポよく敵を倒せるようになり、洋ゲー独特の一体感を味わうことができます。プレイ中に音楽は流れないのですが、デモでインストラクションが表示される際のBGMも高く評価されています。重厚なディストーションサウンドは、まさに海外作品といった雰囲気を出しています。
このゲームは、サウンドを除くほとんどの部分を、ティム・スケリー(Tim Skelly)氏が作っています。氏は70年代にいち早くワイヤーフレームの3D表示を実現した「スターホーク(Star Hawk)」など数々の名作を手掛けてきた伝説的な人物でした。作家性が強く、リアクターのタイトルに「A Skelly Game」と名前が出ることも、1982年においては異例のことでした。
後に氏は、「スクリュー・ルーズ(Screw Loose)」というゲームを作っています。これも、他に似たものがないユニークな作品でしたが、残念ながら未発売となっています。
今回もブースには多くの皆さんに来て頂き、当時の筐体で遊んで頂きました。ブースにお越し頂いた皆様、ありがとうございました。ほとんど初めてのプレイにも関わらず、めきめき上達して高得点を出す方もいらっしゃいました。途中、リセットされてしまうことがあり集計が漏れている可能性がありますが、最終的なハイスコアは以下の通りです。
1ST 28815
2ND 28146
3RD 27794
今後また機会があれば、展示を行なっていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
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